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「ピースおおさか」脱自虐展示の感想!世界平和はありえるのか?

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ピースおおさか外観

自虐展示で物議をかもした「ピースおおさか」でしたが、改装により大戦への評価を見学者に委ねるノーマルな資料館として生まれ変わりました。今回は、自虐を脱した「ぴーすおおさか」を訪れた感想や、平和についてまじめに考えるきっかけを与えてくれた展示内容についてです。

「ピースおおさか」のメインテーマは大阪大空襲

大阪はほんとうに大都市だった

被弾した水筒

自虐展示で物議をかもした「ピースおおさか」は、平成27年(2015年)にリニューアルされて生まれ変わりました。

現在の「ピースおおさか」は、昭和20年(1945年)の大阪空襲をメインに、戦時下での人々の暮らしや空襲で焼け野原になった様子、戦後の復興などのテーマで構成されています。

最初の展示であるAゾーンでは、空襲で焼き尽くされた大阪の写真が多数展示されています。画像は持ち主の身代わりに被弾した水筒です。

戦前の大阪は「大大阪(だいおおさか)」「東洋のマンチェスター」と呼ばれていて、日本の商都・軍都として大発展していました。そのため、太平洋戦争末期に大空襲を受け、1万人以上の方が亡くなったのです。

アメリカとの戦争は避けられなかった?

展示年表

続くBゾーンでは、日清戦争から太平洋戦争までの世界情勢を映像と年表で紹介しています。これを見ると、世界では国益最優先の仁義なき戦いが延々と続いていたことがよく分かります。

産業革命以前から、欧米列強はアジア・アフリカ諸国を植民地化しながら覇権争いに明け暮れていました。そんな中、日本は独立を保ちながら日英同盟を締結し、第一次世界大戦後発足した国際連盟では常任理事国を務めるまでになっていったのです。

ところが、満洲国建国をめぐる欧米列強の干渉をきっかけに国際連盟を脱退、四面楚歌となった日本はついにアメリカとの開戦に至ります。

日本のあくあき欲望が引き起こした、あるいは欧米列強からのイジメに耐えかねての逆ギレだったともいわれている太平洋戦争ですが、アメリカが自国世論を変えて参戦するための「ダシ」として日本が使われたという側面も大きいように感じられました。

ひもじかった戦時下の暮らし

次のCゾーンに入ると、当時の国民学校の教室や民家が再現された展示が見られます。小学校の机は天板が上に開くタイプで、筆者が小学校に入学した頃にはまだありました。中には液晶パネルが仕込まれていて、当時の暮らしぶりがよく分かるようになっています。

展示されていた芋粥とすいとんは、戦前生まれの母親の話によく登場したものです。けれども母親から聞いた、「シャバシャバの汁にわずかばかりの芋と数粒の米」と「溶けて汁と同化したようなゆるゆる団子」より、かなりリッチな内容のように見えました。

戦地からの手紙は検閲があったためかもしれませんが、現代人からみると格調高い文面です。しかし私的な日記などを見ても同様で、当時の人達の教養がうかがえます。戦死を知らせる手紙は故人への敬愛と遺族への遺憾に満ちており、頭を垂れて読ませていただきました。

焼き尽くされた大阪の街

1トン爆弾

戦争末期になると、日本は無差別攻撃を受けるようになりました。Dゾーンに続く回廊に展示された絵はまさに地獄絵で、爆弾が雨のように降ってきたという光景がありありと浮かびます。

展示室には落とされた爆弾の実物大や原寸の防空壕のほか、大空襲の様子を再現したマッピング映像が見られます。

筆者の母親は当時大阪に住んでいましたが、怯えて泣き叫ぶため防空壕に入れなかったという話を祖母から聞きました。

しかし防空壕はかなり簡素なつくりのため、なかで蒸し焼きになるケースも多かったらしく、かえってよかったのかもしれません。とはいえ、3人の子供を抱えて空襲のなかを逃げまどった祖母が見た修羅場は、いかほどのものだったかと思います。

無差別爆撃は合理的な手法?

民間人を狙った焼夷弾による無差別大量殺戮はジェノサイドにほかならないもので、「鬼畜〇〇」というスローガンはプロパガンダではなく真実だ!と筆者は思っていました。

しかし女学生が兵器工場で働くなど、戦争が民間人を含めた国家総力戦となっていたことを考えると、焼夷弾を降らせて人間ごと街を焼き尽くすやり方は、手っ取り早く戦果を挙げる合理的な手法といえるようです。

無差別爆撃は人道上許しがたいものではありますが、正義が勝つのではなく勝てば正義。南方での日本軍のように、決戦前に現地の人々を避難させるような人道的な配慮をしていては、遅れを取ってしまうのでしょう。

焼け野原から復興する大阪

戦後間もない大阪

Eゾーンでは、占領下から高度成長を経て蘇る大阪の様子が展示されています。

敗戦時4歳だった母親の記憶に深く刻まれたのは「ひもじさ」で、筆者が子供の頃にご飯粒を一粒でも茶碗につけたまま食事を終えると、厳しく説教されたものです。

農家の方にお願いして着物とさつまいも数個を交換してもらったときの話になると涙声になり、当時の筆者は自分の罪深い所業を反省したものです。

またモノがなかったことのトラウマからか、母親はモノを捨てることができなかったり、驚くほど大量のストックを常備したりしていましたが、物心がつくころの体験は根深いものを残すのだと実感しました。

平和な未来をつくるために

Fゾーンでは日本や大阪の世界平和に向けてた活動や、今も各地で紛争が続いている現実などが紹介されています。

第二次世界戦を経て世界は平和になったとか、国際連合は平和のために存在している機関であるとかは、日本人にありがちな勘違いでしょう。

世界では今も紛争が起き続けていることや、国連は戦勝国の既得権維持とさらなる権益拡大のために存在しているという現実を確認するところから、あらたな一歩が始まります。

「ピースおおさか(大阪国際平和センター)」の詳細

  • 住所:大阪市中央区大阪城2番1号(大阪城公園内)
  • TEL :06-6947-7208 FAX:06-6943-6080
  • 入館料:
    ・小中学生 無料
    ・高校生 150円()
    ・団体 100円(20名以上はひとり100円)
    ・大人 250円(20名以上はひとり200円)
     ※65際以上、障害者の方は無料です。
  • アクセス:
    ・JR大阪環状線「森ノ宮駅」北出口を西へ400m
    ・大阪市営地下鉄「森ノ宮駅」1号出口を西へ200m
  • 休館日:
    ・月曜日(月曜日が祝日の場合、翌火曜日が閉館)
    ・国民の祝日翌日
    ・年末年始(12月28日~1月4日)
    ・毎月月末

▼ミュージアムぐるっとパス・関西があれば無料

「ピースおおさか」で世界の平和を考える

世界平和は本当にありえるのか

刻の庭

日本人の多くが持つ「平和」の概念は、『日本書紀』にあるようなひとつの屋根の下でみんな仲良く暮らすというものです。

しかし実際には、国益の最大化とパワーバランスの均衡の公約数あたりに、条件が良ければみることができるといった現象が「平和」で、機雷だらけの海を航行しているようなものしょう。

理想を忘れてはいけないけれど、次善の策を嫌って破滅の道を進むようなことは避けたいものです。

今日のボタモチ

今日のボタモチは【平和】です。

北方領土を日本に返すとアメリカ軍が来ると認識しているロシア人にとって、核保有国に囲まれながら丸腰で過ごしている日本人の神経の太さは信じ難いものでしょう(タダの平和ボケでないことを祈りたいものです)。

※今日はボタモチ、1個追加!

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若杉ひふみ
兵庫県生まれの兵庫県育ち
アラ50のO型
現在、昼間は介護予防事業、アフター5はエイジレスライフ実現への考察と実験に勤しむ日々です。
介護予防につながるエイジレスライフの奥義は、好奇心を失わないこと。その実践として「興味本位」な毎日を過ごしています。おいしそうなボタモチはとにかく食べてみよう!ということで、新たな世界との出会いに加え、足腰が強くなるというおまけも付いてきました。
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