日記を書くことは、認知症予防にとても効果的。日記を書くことで、頭・心・身体がそろってイキイキします。
今回は、日記がなぜ認知症予防に役立つのかについてと、若返りに効果的な未来日記の書き方についてです。
日記で若返り?
日記を書いて想起トレーニング
認知症では、最近の記憶から失われてゆきます。
認知症患者の方が昔の話ばかりするのは、過去の古い記憶は失われていないからです。昔のことを良く覚えているからといって、安心していてはいけないのです。
日記をつけて定期的に読み返すことは、最近の記憶を定着させるトレーニングとなり、認知症予防にとても効果的なのです。
日記で脳の血流がアップ
脳を使うと、大量の酸素と糖が消費されます。脳が活発に働いていると、酸素と糖を供給するためにたくさんの血液が脳に流れ込みのです。血流がよくなることで、脳の細胞は元気になります。
日記を書くときは、脳のあちこちが活動するため、脳の広い範囲で血流が促進され、細胞が活性化されるのです。
日記でメタ認知が活性化
メタ認知とは、自分自身の状態をモニタリングして、コントロールする力です。
日記を書くときは、まず、今日1日の自分を思い出し、文章にまとめてゆきます。これが自己を俯瞰し、客観的な判断を加えるトレーニングになり、メタ認知の活性化につながるのです。
書く動作そのものに効果が
書くという動作そのものも脳を活性化します。手を動かすために稼動する脳のエリアが、とても広いからです。
たとえ短い文章であっても、書くことを習慣化できる日記は、認知症予防に大変役立ちます。
未来日記をつけてみよう
ヒマな老後は認知症まっしぐら
高齢者の単身、あるいは夫婦ふたりの暮らしでは、家事労働はほんの少しで済みます。
洗濯は週に2度も洗濯機を回せば事足ります。部屋もさほど汚れないので、気がつけば何日も掃除をしないまま過ごしてしまいます。
食事も、出来合いのお惣菜を買ったほうが安いからと、台所に立つこともなくなってゆくのです。
そうなると、ゴミもあまり出ないから、袋が一杯になるまで貯めておこう、ずっと家にいて汗をかかなかった日には、お風呂もパスしようというように、どんどん活動量が減ってゆきます。
そんな毎日を過ごしていると、ちょっと動くだけで疲れるようになり、ますます動くのが億劫になってゆくのです。こうなると、認知症やロコモティブシンドロームに向かってまっしぐらです。
「きょうよう」「きょういく」のための未来日記
特に出かける用事も、行くところもなくなると、どうしても家にこもりがちになります。シニア以降を元気に過ごすためには、用事も行くところも自分で作ることが大切です。
「きょうよう」と「きょういく」、つまり「今日、用がある」「今日、行くところがある」という状態を自分で作るのです。そのためのツールが未来日記なのです。
未来日記とはどんなモノ?
通常の日記は、その日にあった事を振り返って書くのですが、未来日記は、未来のことを今、書くというもの。明日以降のやること・やりたいことを計画して、前もって書き込んでしまおうというものです。
ウィークリータイプのダイアリーが使いやすいと思います。今週1週間分くらいから始めましょう。
例えば、日曜の夜にその週7日分の予定を考えます。
- 月曜は、草抜きをして、歯医者に予約もしておこう
- 火曜は、久しぶりに図書館へ行ってみよう
- 水曜は、袋がまだいっぱいになってなくてもゴミを出そう
- 木曜は、チラシに出ていた駅弁を買いに出かけよう
- 金曜は、家でゆっくりしたいな
- 土曜は、ふとんを干して、部屋に掃除機をかけよう
- 日曜は、息子が来るから、粗大ゴミを片付けてもらおう
といった感じです。
1日にいくつもの予定を入れて、埋め尽くす必要はありません。たまには家でのんびりすることも、りっぱな計画のひとつです。1日にひとつのことから始めましょう。
月曜以降は、未来日記に書き込んだ計画を実行してゆきます。実行できたことには丸を付けましょう。
やり残したことは、いつまでにやるのかを決めて、未来の予定として書き込んでおく、この繰り返しです。
未来日記でどうなるの?
意欲的になれる
「前もって決めたことを実行する」という習慣は、自己評価を高めてくれます。自分に価値が感じられ、肯定的にとらえることができるようになると、自分自身を大切に扱うようになってゆくのです。
自分を大切にしようとするからこそ、建設的で意欲的な行動がとれるようになります。
毎日の暮らしをなおざりにせず、生きがいを持って過ごすようになれば、住まいがゴミ屋敷化するようなことは、まずなくなります。
若返る
シニア以降は、過去を振り返りがちになりますが、未来日記をつけることで、意識は未来へと向けられます。
まだ見ぬ未来に期待や希望を持つことができるのは、若さの証明です。未来を生きようとする者は、実年齢にかかわらず永遠の若者といえるでしょう。
思い立ったが日記の吉日
書くのが簡単で若返り効果の高い未来日記をご紹介しました。毎日を意欲的に過ごすことで認知症リスクは低く抑えられ、生きがいのある日々が若さを保ってくれるでしょう。
未来日記を伴走者として、あなたも尻上がりな余生を設計してみませんか?
今日のボタモチ
今日のボタモチは【未来】です。
薔薇色の未来は、ただ待っていてもやってきてはくれません。自ら輪を投げて引っぱり寄せるアクティブさが必要なのです。
※今日はボタモチ1個追加!
コメント