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再エネ賦課金とは?なぜ払うの?使い道やどこまで上がるかも解説

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先日、何気に通帳を見ていたとき、8月の電気代が異様に高いことに気付きました。この夏は昨年の暑さよりましだったはずなのに・・・。

と思ってネットで明細を確認してみると、「再エネ賦課金」という名目で1,000円近くも徴収されているではありませんか。なんじゃこりゃ?ということで、今回は「再エネ賦課金」についてです。

そもそも「再エネ賦課金」とは?

「再エネ賦課金」は電気買い取り代金の元手

「再エネ賦課金」の正式名称は、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」。

エネルギー自給率の向上と再生可能エネルギーによる発電の普及を目的に、発電した電気を定額で買い取ることを約束した「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」の財源として徴収されるものです。

2012年7月に「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(再生可能エネルギー特別措置法)」として制定されました。

以前からあり2014年9月に終了した「太陽光発電促進付加金」も、再エネ賦課金へ一本化されたのです。

「再エネ賦課金」はいつから取られていたの?

のんきな筆者は、これまで「再エネ賦課金」を取られていたことに気付きませんでしたが、始まったのは2012年からです。

当初の賦課金は0.22円/kWhでしたが、2019年度は2.95円/kWhと10倍以上に跳ね上がりました。

なお、再エネが普及するほど売電も増えるため、「再エネ賦課金」は右肩上がりに増えていきます。

「再エネ賦課金」の使い道とは?

「再エネ賦課金」は買い取り代金に充てられる

再エネはコストが高いため、買取価格は電力会社の電気代より高くなります。

そんなアホな…と思って我が家の明細(楽天でんき)を見ると、電気代は22.00 kWh/円。一方、太陽光発電の買取価格は、再生可能エネルギー特別措置法が制定されたころに始めた方の場合、なんと48 kWh/円でした。

値下がりした現在でも25 kWh/円程度となっていて、通常の電気代より高値で買取られています。

自前の電気が足りているうえに、自前の電気代より高い電気を買い取っていては商売あがったりです。そこで、一般の消費者に買い取り代金を負担させればよいということになりました。

「再エネ賦課金」は受益者負担金

現在の再エネ発電促進賦課金は2.95 kWh/円です。

標準的な家庭の電力使用量(1ヵ月300 kWh)で計算すると、毎月の再生可能エネルギー発電促進賦課金の負担額は885円、年間トータルで10,620円もの負担となります。

電力会社によると、再生可能エネルギーによる発電が普及すれば日本のエネルギー自給率が向上し、化石燃料の価格変動があっても電気料金は安定するとのこと。

したがって、再エネは電気利用者全員にメリットがあるから相応の負担は当然だということで、「再エネ賦課金」が課せられるわけです。

再エネ比率はどこまで上がるのか

2030年には月額1,300円の負担?

試算によると、2030年には再エネ発電による電気の買い取りに必要な金額は4兆円になるとのことで、標準家庭での負担額はひと月あたり1,300円にもなると予測されています。

2018年の段階で、再エネが全発電量に占める割合は17%を超えました。そして、2030年までに24%にまで引き上げることが目標とされています。

再エネの発電量は天候に左右されるため発電量の調整は困難で、足りない時の備えとしてバックアップの電源を常時確保しておかなければなりません。

さらには余った電気を貯めておくこともできないのだから、これ以上の再エネ促進はやめてほしいところです。

「再エネ賦課金」は電気代の二重取り?

私たちが使う電気のいくらかは再エネで発電された電気ですが、この電気におけるコストの多くは「再エネ賦課金」としてすでに徴収されているのです。

つまり私たちは支払い済みの電気に対して、二重に電気代を支払っていることになるのでは?どうにも納得がいきません。

再エネ賦課金はかなり胡散臭いと思う

どう考えても無理がある「再エネ賦課金制度」

10年ほど前、我が家に太陽光パネルの営業マンがやってきました。

このときに「余った電気を売って儲けられる」という話が出たのですが、貯めておけない電気をいつでも定額で買い取ってもらえるなど、どう考えても怪しすぎると思って見送りました。

買い取り費用については消費者に負担させるという「奥の手」で解決できたようですが、余った電気については対応が追い付いていないようです。

再エネ発電推進のための無茶な「飴」のバラ撒きも、そろそろ限界が近いような…。

今日のボタモチ

今日のボタモチは【バックアップ】です。

再エネ発電のバックアップと蓄電を兼ねて、揚水発電がもっとみなされて然るべきではないでしょうか。今のところ電気のままでは貯めておけないのなら、つなぎとして他のものに変えてしまうという手もアリだと…。

※今日はボタモチ、半分追加…。

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若杉ひふみ
兵庫県生まれの兵庫県育ち
アラ50のO型
現在、昼間は介護予防事業、アフター5はエイジレスライフ実現への考察と実験に勤しむ日々です。
介護予防につながるエイジレスライフの奥義は、好奇心を失わないこと。その実践として「興味本位」な毎日を過ごしています。おいしそうなボタモチはとにかく食べてみよう!ということで、新たな世界との出会いに加え、足腰が強くなるというおまけも付いてきました。
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