健康生活

乳酸菌は効かないって本当?ヨーグルトは気休めにしかならない?

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ヨーグルト

健康のためヨーグルトを毎日食べているという人は、多くおられるようです。ところが乳酸菌は効かないという話も耳にします。かつて便秘だった筆者は一時期、毎日1パックのヨーグルトを食べ続けていましたが、何も起きませんでした。

今回は、果たして乳酸菌は効くのか?ヨーグルトは気休めにすぎないのかについてです。

乳酸菌は効かないって本当?

乳酸菌は生きてなくても効果に関係ない

「胃酸で死滅してしまうから乳酸菌は効かない、だから生きて腸にとどけば効くはずだ!」。

ということで、各メーカーは乳酸菌を生きたまま腸まで送り届けることや、胃酸に負けない丈夫な菌を作り出すことに苦心しているようです。

ところが実際には、乳酸菌が生きて腸にとどくことのメリットはあまりなく、乳酸菌が生きていても死んでいてもさほど違いはないようなのです。

乳酸菌は腸で増えない

「腸まで生きて到達した乳酸菌は、腸の中で増える。だから生きた乳酸菌は効く!」という説は、正しくないみたいです。

そもそも腸の中には先住民(菌)がウジャウジャ居て、部外者が入り込む隙はないらしい。

さらに、なんとか生きてたどりついた部外者たちも腸内の環境に適応できないため、増えることなく寿命が尽きてしまうというのです。

つまり外から取り入れた乳酸菌は腸内に定着できず、増えることもないのです。

乳酸菌は100億個でもマイノリティー

「乳酸菌を大量に摂取すれば効く!」ということで、乳酸菌の数で勝負しようという流れもあります。

日本の人口は約1億人だから、乳酸菌100億個ならかなり大量の乳酸菌を摂取できるような気がしますね。

けれども、100兆個以上の菌がいる腸内においては、100億個の乳酸菌といえども全体の1万分の1にすぎないマイノリティーなのです。

目安としては風呂桶1杯(200L)と大さじ1杯強(20cc)くらいの違いがあるわけで、影響力を期待することには無理がありそうです。

ヨーグルトは気休めにしかならない?

1日1パックでは足りない

便秘症だった筆者は一時期、毎日1パックのプレーンヨーグルトを食べていました。

菌の種類は多いほどよいと聞いていたので、スーパーに並んでいるものの中から値段が手ごろな4種類を選び、ローテーションで2ヶ月ほど頑張ったのです。

しかし、結局何の変化もみられませんでした。じつのところ、腸内環境に影響を与えられるには毎日1兆個の乳酸菌が必要という話もあります。

これをヨーグルトで摂取するには、10Lも食べなければなりません。どうりで500mlでは何も起きないわけです。

菌そのものより菌の生成物が効く

ヨーグルトに含まれる乳酸菌そのものより、乳酸菌が作り出すさまざまな物質がカラダに良い働きをしてくれるそうです。

ヨーグルトのふるさと・ブルガリア共和国の人たちは、自然な状態でじっくり時間を掛けて発酵させた、乳酸菌の生産物たっぷりの自家製ヨーグルトを食べています。

けれども、市販のヨーグルトは工場で促成生産されており、乳酸菌が作り出す物質はさほど含まれていません。

ブルガリアの人たちが食べているヨーグルトほどの効果を、市販のヨーグルトに期待することには無理がありそうです。

それでも「ヨーグルトは気休め」は言い過ぎ

外からやって来た乳酸菌は腸に定着しないため、ヨーグルトとともに摂取した乳酸菌が直接腸内で活躍することはほとんどありません。

けれども、ヨーグルトに含まれる乳糖や死んでしまった乳酸菌は、腸内にいる善玉菌のエサとして役立っています。エサが足りないと善玉菌は元気に活動できないため、エサの役割は重要なのです。

したがって、ヨーグルトは気休めに過ぎないというのは言い過ぎで、パワー不足の市販品であっても、それなりに意味はあります。とはいえ、ヨーグルトを食べていれば安心といった「信仰」は禁物です。

冷たいヨーグルトはあまりよくない

ブルガリアの人たちは、自家製のヨーグルトを冷やさずにそのまま食べています。けれども日本では冷蔵庫から出したばかりの冷たいヨーグルトを食べている人が多いでしょう。

冷たいものをたくさん食べるとお腹が冷えてしまい、かえって腸の働きが悪くなってしまうので、冷蔵庫から出したヨーグルトは電子レンジで40度くらいに温めて食べることをおすすめします。

自前の菌を育てることが一番

おなか

乳酸菌は食物繊維が好き

乳酸菌を摂取するより、今自分のお腹のなかにいる自前の善玉菌を元気に育てることが大切ということがわかりました。

自前の善玉菌のエサとしてヨーグルトで乳酸菌を補給すると考えると、ヨーグルトは役に立っています。

けれども、乳酸菌を元気にするものはヨーグルトだけではありません。実は乳酸菌は食物繊維が大好きで、野菜や穀類も外せないのです。

食物繊維の摂取は穀類が効率的

ヨーグルトは効かなかった筆者でしたが、玄米とにんじんジュースで便秘を解消しました。

穀類からは、たくさんの食物繊維を無理なく摂取することができますが、最近は主食をほとんど食べないという人が増えていて、食物繊維が不足する原因となっているようです。

パンやシリアルより、効率よく食物繊維を取り入れることができるご飯をおすすめします。ご飯は体質やお好みに合わせて、玄米または分搗き米のほか、押し麦や雑穀を加えるなどしてください。

▼便秘解消の実践記録

乳酸菌の味方はヨーグルトだけではない

朝のヨーグルト

もっと自前の菌たちを愛してあげたい

乳酸菌の研究は日進月歩で、さまざまなタイプの優秀な菌たちが発見されています。そんなデキる乳酸菌の話を聞けば、スッキリしないお腹に招聘したくなります。

けれども自分のために一番働いてくれる菌は自前の菌たちです。もっと自前の菌たちが喜ぶことをしてあげたら、彼らはきっと見違えるように働き始めますよ。

▼玄米がムリなら… 

今日のボタモチ

今日のボタモチは【ご飯】です。

天孫降臨の際、天照大神は孫のニニギノミコトに「三種の神器」とともに稲穂を渡しました。つまり日本人にとって、ご飯は第4の神器といってよいものなのです。

最近日本人に元気がないのは、ご飯をあまり食べなくなったからなのかも?

※今日はボタモチ、1個追加!

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若杉ひふみ
兵庫県生まれの兵庫県育ち
アラ50のO型
現在、昼間は介護予防事業、アフター5はエイジレスライフ実現への考察と実験に勤しむ日々です。
介護予防につながるエイジレスライフの奥義は、好奇心を失わないこと。その実践として「興味本位」な毎日を過ごしています。おいしそうなボタモチはとにかく食べてみよう!ということで、新たな世界との出会いに加え、足腰が強くなるというおまけも付いてきました。
そんなボタモチたちを集めたのがこのブログです。稔り多い人生を祝う「祝活」を目指す日々が、ボタモチとなって棚の上に積み上がり、いつかナイスなタイミングで落ちてくるかも?

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