2月9日にオープンしたばかりの「老松ダイニング」。「日本酒と発酵文化発祥のまち」をうたう宍粟市で、老舗酒蔵の老松酒造がプロデュースしたレストランです。改装した酒蔵の母屋で発酵食をメインにした「麹と発酵の健康ランチ」をいただけると聞き、さっそく出掛けてみました。今回はそのレポートです。
老松ダイニングの「麹と発酵の健康ランチ」とは
老舗酒蔵がレストランを開業
老松酒造は宍粟市山崎町にある1768年創業の老舗で、かつては山崎藩御用酒屋でした。酒蔵通りと呼ばれる周辺にはレトロな建物が多くありますが、県景観形成重要建造物に指定されている老松酒造の母屋もそのひとつです。
この母屋を改装して2月9日にレストラン「老松ダイニング」をオープン、酒蔵らしく「麹と発酵の健康ランチ」を看板メニューに掲げています。
看板メニュー「麹と発酵の健康ランチ」
看板メニューの「麹と発酵の健康ランチ」から今回チョイスしたのは、「発酵 繋(つながり)ランチ(税別1,800円)」。酵素玄米や塩麹・醤油麹を取り入れ、カラダにもおいしい品となっています。
▼食前酒
日本酒・甘酒・季節のビネガードリンクから選べます
▼五種盛り・小鉢
素材を活かしながら、塩麹や醤油麹、酒粕などでほんのり味付けされています。ローストビーフは塩麹の効果でとても柔らか、豆腐の粕漬けはチーズのような味わいです。最初の一口はそのまま、二口目からは添付の酒蔵もろみを付けてどうぞ。
▼天ぷら
天つゆがついていますが、下味に醤油麹が使われているのでそのままでも。変わり揚げの衣には、日本三大素麺の一つとして知られる兵庫県の「揖保乃糸」がまぶされ、クリスピーな食感が楽しめます。
▼酵素玄米・粕汁
小豆入玄米を3日間発酵させています。玄米の固くてパサパサしているイメージをくつがえす、もちもちした食感です。米は精米しなければ完全栄養食に近いパワフルな食材なので、酵素玄米をきっかけにして玄米に親しんでもらえたらいいなと思います。
▼玄米食は意外と手軽
老松の酒粕を使った粕汁は、濃厚すぎずどなたにも好まれる味わいです。最後に登場する食後の飲み物は石窯焙煎珈琲・生姜紅茶・甘酒から選べます。
▼その他のメニュー
発酵ランチには、「発酵 繋(つながり)ランチ」のほかに「発酵 ありがとうランチ(税別1,300円)」があり、こちらは酒蔵肉もろみパスタがメインで、食前酒・四種盛り・スープなどが付きます。
▼単品でのみくらべも
単品では「塩麹ピザ(税別380円)のほか、お酒好きにはうれしい「老松のみくらべ」「発酵三種盛り」も。のみくらべは「選べる三種(税別400円)」と「選べる一種(税別300円)」、三種盛りはお酒と同時注文すると100円引きとなります。
併設の売店でお買い物も
レストラン横に併設された売店では、お酒はもちろんのこと、食事に供されたもろみや甘酒、酒粕、玄米ヨーグルトなどが販売されています。筆者はお酒3種を購入しました。
この時期ならではのしぼりたて無濾過生原酒「純米大吟醸 繋(つながり)」は、老松ダイニングのオープンに合わせて発売されました。大吟醸らしい淡麗辛口のすっきり爽やかな味わいは、女性にも喜ばれそうです。
珍しい「老松 貴醸酒」はお酒で仕込んだお酒で、創業250年を記念した11代目現社長念願の品です。コクのある甘さが広がる芳醇旨口で、兵庫の酒は辛いと思っておられる方にもおすすめできます。
五年間熟成させた「古酒 善次郎」は老松の5代目から8代目が襲名していた善次郎を冠したお酒です。リキュールを思わせる甘口でまろやかな味と美しい琥珀色が特徴で、チーズともよく合います。
▼日本酒によく合う最近のお気に入り
老松ダイニングの詳細
老松の詳細は以下のとおりです。
- 住所:兵庫県宍粟市山崎町山崎12
- 電話:0790-62-2345
- 営業時間:午前10時~午後5時
- ランチタイム:午前11時半~午後2時 ※予約優先
- 定休日:木曜
日本酒のふるさとで伝統の味を楽しもう
おいしいヘルシーランチでご機嫌なひとときを
宍粟市には、日本酒発祥の地といわれる庭田神社があります。この地で250年にわたり丹波杜氏の匠の技で伝統の味を守り伝えている老松酒造が、地元の活性化にも寄与したいと考え、新しい試みである老松ダイニングをオープンさせました。
アクセスは、中国自動車道 山崎インターから5分、またはJR姫新線 播磨新宮駅からバスで山崎バスセンター下車+徒歩10分です。ぜひ一度、足を運んでみてください。
今日のボタモチ
今日のボタモチは【繋がり】です。
グローバル化を良しとする国内の風潮のためか、日本に生まれてよかったと思わない人が増え、縦横の繋がりが分断されつつあるように思います。グローバル化を進めた西欧諸国ですでにグローバル疲れが見え始めているというのに、周回遅れでは?
今こそ世界が驚いた日本の美徳を復活させるべく、繋がりを取り戻したいと切に思うのです。
※今日はボタモチ、2個追加!
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