北斎―富士を超えて―あべのハルカス美術館の混雑に勝つ方法

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北斎-富士を超えて-

台風一過の24日、あべのハルカス美術館で開催中の『北斎―富士を超えて―』展を見に出掛けました。

平日にも関わらずすごい混雑ぶりだったので、少しでもスムーズに鑑賞できる方法をご紹介したいと思います。

北斎展であべのハルカスは大混雑

平日朝イチの入場を目指したが…

少しでも混雑を避けてゆっくりと北斎を堪能したいと考えて、平日の朝イチ入場を目指しました。

しかし、電車が大幅に遅れるというアクシデントに見舞われ、現地に到着したのは10時15分。すでに大混雑となっていて、グレイトウェイブを見る前に人の大波を見る羽目になってしまいました。

なお、あべのハルカス美術館は16階にありますが、17階まで直通エレベーターで上がってからエスカレーターで16階に戻ると楽です。

チケット購入だけで40分待ち

筆者は事前にプレミアムグッズつきの前売りチケットを購入していたので、入場の列に5分ほど並んだだけで会場に入ることができました。

しかし、当日券を買った人の話ではチケット購入までに40分待ち、さらに入場までに15分待ちだったとのこと。展示を見る前にくたびれてしまったと言っておられました。

列が一向に進まない…

会場に入ったものの、展示前に固まった人たちは一向に動きません。スタッフの「立ち止まらずに前へ進んでください」の声は完全に無視?

確かに油絵のように作品が大きければ離れて鑑賞できますが、浮世絵はサイズが小さいため近寄って見なければよく見えないので、無理からぬことではありますが…。

空いているところから見るのがおすすめ

その分、会場の中央部分には空間があり場所の移動は簡単だったので、展示順路を無視して人の少なそうな所から行きつ戻りつしながら見て回りました。

なお、会場内は順路を無視して自由に回遊していいとのことなのでご安心を。

会期中、作品の入れ替えアリ

会期は10月6日(金)~11月19日(日)ですが、途中で展示の一部が入れ替わるのでご注意を。

筆者の鑑賞日と展示期間が合わず、お目当てだった『雨中の虎図』と北斎の娘・応為の『吉原夜景図』を見そびれてしまいました。

北斎の絶筆といわれる『富士越龍図』を見たい方は、29日までの展示となっているのでお急ぎください。

充実のミュージアムショップ

ミュージアムショップも大混雑でした。お約束の図録や絵葉書をはじめ、ジグソーパズルや手拭い、バッグなど多種多様なグッズが並んでいて、どれにしようかとかなり迷ってしまいました。

悩んだ末、『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』がデザインされたナップサックと、なぜかスヌーピーが『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』を背景にサーフィンしているクリアファイルなどを、お土産に購入しました。

プレミアムグッズの引き換えはミュージアムショップでしてもらえ、支払いにはクレジットカードが使えます。

あべのハルカス美術館は駅からすぐ

あべのハルカス美術館の所在地は 大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階

最寄駅は

  • 近鉄「大阪阿部野橋」駅 西改札
  • JR「天王寺」駅 中央改札
  • 地下鉄御堂筋線「天王寺」駅 西改札
  • 地下鉄谷町線「天王寺」駅 南西/南東改札
  • 阪堺上町線「天王寺駅前」駅

いずれの駅からもすぐのところにあります。

本日以降の休館日は 10月30日(月)・31日(火)です。

少しでもゆっくりと展示を見たいなら

チケットは事前の購入がおすすめ

北斎展に限らず人気の展示では、当日券の販売窓口から行列ができることはよくあります。前売りチケットがあれば販売窓口の行列をスルーできるので、その分スムーズに入場できるのです。

でも、前売りを買いそびれた方でも窓口に並ばなくて大丈夫。当日券は、全国のローソンやファミリーマート、セブンイレブンで購入できます。

オンライン購入は公式サイトから、自宅でプリントアウトして持参するか、スマートフォンで画面表示すればOKです。

参考正倉院展も前売り購入がおすすめ

ロッカーを利用して身軽に

展示を見て回ると結構な歩数を歩くので、身軽にしておくと楽です。また、混雑した会場内では荷物は邪魔になります。手荷物や上着などは、ロッカーに預けるとよいでしょう。

あべのハルカス美術館ではロッカーは会場入り口の右手にありますが、荷物を取りに戻るときは行列に並ばなくてOK。壁沿いに設けられた専用通路からすんなりと進めます。

空いている時間は夕方以降

比較的空いている時間帯は夕方以降だそうです。

あべのハルカス美術館は火~金までは20時まで、月・土・日・祝日は18時まで(入館はいずれも30分前まで)開館しているので、鑑賞後に16階からの夜景を堪能するのもおすすめです。

目指せ百歳!北斎は神の領域へ

北斎との出会い

およそ美術はと無縁の家庭に育った筆者ですが、実は子供の頃に『冨嶽三十六景・甲州石班沢(多色刷り版)』と出会っているのです。

味付け海苔の外箱に印刷されたものでしたが、構図のカッコよさと荒波の描写に魅了されてしまいました。

ちょうどその頃、永谷園のお茶漬け海苔に広重や北斎の浮世絵カードが入っていて、それもせっせと集めていました。

プレゼントに応募してゲットした冨嶽三十六景のカードセットは、今も持っています。

北斎の波は時間を越えた世界

爪を立てたような独特の表現で見る者を魅了してやまない北斎の波。ところが、1/5000秒のシャッター速度で撮影した波は、まさにこのカタチなのです。

北斎はどうやってこのカタチをとらえたのか・・・超絶的な動体視力?天性の直感?

かつて「打撃の神様」の異名を取った川上哲治氏には「ボールが止まって見えた」という伝説がありますが、北斎の目にも動きを止めた波の姿が映っていたのかもしれません。

雪中虎図は北斎自身の姿?

北斎の作品の中で、筆者が最も好きなのは『雪中虎図』です。雪の中、笑っているような表情を浮かべながら不思議な姿で宙を舞っている虎は、どこへ行こうとしているのか?

北斎の最晩年に描かれたこの肉筆画は、軽やかにさらなる高みへ向かおうとしている北斎自身の姿そのものではないかと思うのです。

北斎、その先へ

北斎は1760年(宝暦10年)9月23日に生まれ、1849年(嘉永2年)4月18日に亡くなりました。平均寿命が45歳前後だったこの時期に90歳近くまでの長寿を得たのです。

それもただ長生きしたのではなく、ますます盛んな創作意欲で鮮烈な作品を描き続けました。今際の際には「天があと5年の命をくれたなら、必ず本物の絵師になれるだろう」と言ったそうです。

北斎にとって老後などなく、ただひたすらに究極の境地を目指し続ける人生だったのではないでしょうか。最高の生涯現役モデルではないかと思います。

北斎―富士を超えて―へ行こう

混んでいても行く価値あり

筆者が大好きな『雪中虎図』は展示の最後にありました。その周辺は不思議なくらい人が少なく、じっくりと鑑賞することができたのです。

そばに展示されている『李白観瀑図』では、自分が李白となって怒涛の瀑布の前に佇んでいるような気分に浸りました。

平日でも混んでいる『北斎―富士を超えて―』ですが、ぜひご覧になることをおすすめします。

今日のボタモチ

今日のボタモチは【超越】です。

向こう側を目指して山越え谷越え、自ら移動し続けていると限界を超えることができるのかもしれない…そんな気がしました。

※今日はボタモチ、1個追加!

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