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特別展・兵庫山城探訪の現場中継で竹田城をバーチャルトレッキング

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兵庫県立考古博物館で開催中の特別展・兵庫山城探訪でのイベント「現場中継 竹田城」は、定員120名のところ180名近くが訪れ大盛況でした。リアルタイムで竹田城にいるスタッフから生中継で送られてくる映像を見ながら、学芸員の解説を聞くという斬新な説明会で、居ながらにして竹田城をトレッキングしたかのような充実感を得られたのです。今回は、「現場中継 竹田城」の内容と、山城の魅力についてです。

天空の城・竹田城の人気は絶大

無冠ながら超有名な竹田城

雲海に浮かぶ幻想的な姿から天空の城として知られる竹田城は、標高353mの古城山(虎臥山)山頂に遺る山城跡です。南北朝の終わり頃に太田垣氏によって築城され、その後赤松氏が石垣などを整備しました。

天守だけでなく本丸から三の丸までもあり、往時の姿を留める石垣はとても立派なものです。現存する山城としては、日本屈指の規模を誇っています。映画やCMのロケ地にも度々選ばれた景観の美しさだけでなく学術的価値も大変高い山城ですが、日本三大山城にはカウントされておらず、このことを疑問視する声もあるようです。

おそらくは豊臣氏と関わりが深かったことと関ヶ原の敗戦後すぐ廃城となったことから、その後城として顧みられなかったのではないかと思います。

竹田城は山城トレッキングにもおすすめ

城郭ブームと健康志向が相まってか、山城トレッキングがブレイク中です。

しかし石垣が不明瞭な山城だと、初心者にとって城をイメージすることは難しいものです。その点竹田城は石垣がキレイに残っていて、要塞としての城の機能を読み取ることができます。

また、アクセスがよく観光ルートも整備されているため、気軽に訪れることができる点も、竹田城の人気が高い理由でしょう。

竹田城をバーチャルトレッキング

意欲的な試みの現場中継解説

兵庫県立考古博物館では「特別展・兵庫山城探訪」が開催中で、先日開講された城跡解説会「現場中継 竹田城」は、定員120名のところ180名近くの聴講希望者が殺到しました。

館内で解説して下さった学芸員の山上雅弘さんの専門は山城で、定年退職の年に集大成として今回の展示を開催できてとてもうれしいと語っておられました。

現地からは朝来市教育委員会の中川京太郎さん他3名のスタッフが、スマホの最新機能を駆使してリアルタイムな映像とともにわかりやすい解説をしてくださり、会場に詰めかけた聴講者のみなさんはとても満足された様子でした。

▼Facebookに投稿された当日の様子

アベック退場のハプニングも

中継当日は薄曇りで、逆光となる場所でも画面が暗くならないという絶好のコンディションでした。

現場スタッフは、竹田城の北千畳から本丸を抜けて南千畳まで1時間半程度かけて歩きながら見どころを紹介。会場では要所ごとに縄張り図や配布資料を用いて詳しく解説するというスタイルで進められ、電波状態も良好で中継が途切れることもありませんでした。

現場スタッフが桝形虎口を上がったところでデート中のアベックがバッチリ映り込みましたが、中継に気づいて早々に退場となり会場からはクスクスと笑う声が聞こえてきました。こんなハプニングも生中継ならではのことでしょう。

竹田城の絶景を堪能

竹田城は天守台と本丸を中心として、三方に伸びる尾根に曲輪が展開する構造となっています。狭いエリアに石垣を積んで虎口と通路が構築されるため、高さ10メートルの天守台に10m四方の天守が建つという、居住性を無視した造りです。けれどもそのおかげで形成された、折り重なる石垣の造形美や眺望の良さは抜群でした。

また、石垣には目立つところに巨大な石をこれ見よがしに用いられており、要塞としての機能とともに、見た目の威圧感も重視されていると解説がありました。確かに天守に向かって見上げたときの姿には圧倒されるものがあり、難攻不落の威容を感じさせるものでした。

展示室で兵庫県の山城を巡る

展示では山城12城を立体的に紹介

中継解説のあと、学芸員の山上さんが展示室の案内をしてくださいました。兵庫県下にある国指定山城11城と県指定山城1城の合計12城の写真をはじめ、縄張り図・デジタル測量図や発掘品などが展示され、山城を立体的に紹介する内容となっています。

山城は麓を敵に囲まれたら即アウトではないかと思うのですが、戦国時代に山城が数多く築城されていたところを見ると、当時は山頂に立てこもって戦うことに利点があり、そのための拠点として山城が必要だったのでしょう。しかし秀吉以降は城の目的や戦の方法が変化し、それに伴って城の形態は平山城や平城に移行していったようです。

さらに家康以降の「一国一城」制により、山城の多くは消え去ってしまいました。その中で、兵庫県に山城が12城も遺っているのは不思議といえば不思議ですね。

兵庫県立考古博物館の詳細

「特別展・兵庫山城探訪」は6月24日(日)まで開催されています。

なお6月2日(土)13:30~15:00には、西股総生氏の講演「登ろう・楽しもう“山城歩き”」が行われます。西股氏はナワバリストとして知られる戦国・城郭史研究家で、山城の楽しみ方を話してくださる予定です。

▼西股氏の著作

兵庫県考古博物館には、なんと神戸風月堂のカフェがあります。おいしいスイーツや軽食が提供されているので、展示鑑賞の合間に一息いかがでしょうか?

▼あんみつをいただきました

【兵庫県立考古博物館】

  • 所在地:兵庫県播磨町大中1-1-1
  • TEL:079-437-5589
  • ホームページ:http://www.hyogo-koukohaku.jp/
  • アクセス:電車→JR土山駅から徒歩約15分・山陽電鉄播磨町駅から徒歩約25分 車→第二神明・加古川バイパス明石西ICから約3km 併設駐車場は1回200円
  • 開催時間:9時30分~18時(入場は17時30分まで)
  • 定休日:月曜日(祝休日の場合は翌平日)
  • 料金:大人500円・大学生400円・高校生以下無料

※70歳以上の方は大人料金の半額/障害者手帳提示で本人は半額、介護者1名は無料

山城探訪展で山城へ出掛けたくなる

山城で兵どもの夢をたどる

群雄割拠の戦国時代は歴史の中でも人気の高い時代で、NHKの大河ドラマでも長かった江戸時代を押さえて堂々の一位となっています。

山城は戦国時代の息吹を感じさせる遺構であり、実際に歩いてみることでタイムスリップしたような気分を味わうことができるのです。竹田城をはじめ山城を訪れるのはシニアだけでなく若い女性も多いらしく、山城人気は一過性のものではなさそうですね。

今日のボタモチ

今日のボタモチは【基盤】です。

上モノははかなく消え失せてしまっても、基盤は風雪に耐えてしっかりと遺っています。後世の人たちが感嘆するほどのモノを、当時の人たちはどのようにして造り上げたのでしょうか。

※今日はボタモチ、1個追加!

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プロフィール

若杉ひふみ
兵庫県生まれの兵庫県育ち
アラ50のO型
現在、昼間は介護予防事業、アフター5はエイジレスライフ実現への考察と実験に勤しむ日々です。
介護予防につながるエイジレスライフの奥義は、好奇心を失わないこと。その実践として「興味本位」な毎日を過ごしています。おいしそうなボタモチはとにかく食べてみよう!ということで、新たな世界との出会いに加え、足腰が強くなるというおまけも付いてきました。
そんなボタモチたちを集めたのがこのブログです。稔り多い人生を祝う「祝活」を目指す日々が、ボタモチとなって棚の上に積み上がり、いつかナイスなタイミングで落ちてくるかも?

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