お彼岸って何?時期はいつからいつまで?何をする日なの?

記事内に広告が含まれています。

お地蔵さん

実家にお墓やお仏壇がない方は、お彼岸は単なる祝日(春分の日・秋分の日)というふうに感じているようです。何を隠そう筆者も実のところよく分かっていませんでした。

そこでその筋に詳しい知人(出家者)に、そもそもお彼岸とは何なのか?から根掘り葉掘り聞いてみました。

お彼岸って何の日?

そもそも彼岸って何のこと?

そもそも「彼岸」とは向こう側、つまりこの世ではなくあの世、あるいは涅槃の境地のことで、語源はサンスクリット語の「パーラミター(波羅蜜多)」の漢訳語「到彼岸」です。

ちなみにこの世は「此岸」でこちら側、サンスクリット語では「サハー」、音写では「娑婆(シャバ)」となります。出所することをシャバに帰るといいますが、そのシャバです。

そして、誰でも此岸から彼岸に渡ることのできる方法が「六波羅蜜」の実践で、彼岸はその修行をするための期間なのだそうです。

六波羅蜜(ろくはらみつ)とは「布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧」という六つの実践徳目のことで、

  1. 布施:他人のために何かしよう
  2. 持戒:身を慎もう
  3. 忍辱:寛容さをめざそう
  4. 精進:怠け癖を改めよう
  5. 禅定:心を集中しよう(今風にいえばマインドフルネス)
  6. 智慧:以上の5つを実践して仏様に近づこう

という意味合いだそうです。

つまり、本来の彼岸は、俗世を生きる人のための修行週間のようなもので、春分の日や秋分の日、お墓参りとは関係ないものだったようです。

なぜ春と秋に2回もあるの?

お彼岸は日本独自の仏教行事で、インドにも中国にもありません。元々の彼岸が、日本人の独特な自然観や人生観と結びついて、現在のようなカタチになったようです。

春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇り真西に沈むため、ご先祖さまがおられる西方浄土(彼岸)とこの世が最も通じやすい日とされ、この時期に先祖供養をするようになったそうです。

それで、お彼岸は春・秋の年2回となり、この期間のお墓参りやお寺参りが奨励されることになったのです。

お彼岸の時期は?

お彼岸の時期は、春分の日と秋分の日を中日(なかび・ちゅうにち)とし、前後3日を合わせた7日間です。それぞれの初日を「彼岸入り」、終日を「彼岸明け」といいます。

ちなみに今年の秋分の日は9月23日(土)で、お彼岸は20日(水)から26日(火)。土曜の祭日は休みが1日減って損だなどと言ってはいけません。忍辱と精進を思い出しましょう。

お彼岸には何をするの?

お彼岸は、発祥である彼岸本来の「修行のための日」という意味合いは薄れ、ご先祖様を供養することがメインになっています。お墓参りやお仏壇にお供え物をしたりするのが、一般的なお彼岸の過ごし方です。

お墓参りの手順は、まずお墓のお掃除をします。墓石を水洗いして清め、お花やお線香、お供え物をして準備完了。お墓に手を合わせて故人を偲び、感謝の思いを伝えます。

お参りがすんだらお供え物は持ち帰りましょう。原則として、お墓参りは午前中に済まるのがよいそうです。

お彼岸は自分のルーツを感じる日

お墓参りに行けない場合や、あの世を信じていない方の場合でも、お彼岸ならではの過ごし方はできます。

誰もが突然この世に涌いて出てくるのではありません。必ず両親がいて、その両親にも両親(あなたにとっては祖父母)がいます。さらにその両親が…とどこまでもさかのぼってゆけるルーツがあるのです。

当たり前といえば当たり前のことで、今更なにを?という気がしないでもありません。

しかし、移民1世の方たちは、この「ルーツ」を強く意識し、異国で逞しく生きるための支えにしたのだそうです。祖国から遠く離れても、なおつながっている何かがルーツなのだと思います。

当たり前のものを当たり前ですませず、思いを馳せてみるのも、たまにはいいのではないでしょうか?

今日のボタモチ

今日のボタモチは【ルーツ】です。

糸の切れたタコは墜ちます。自分に付いた糸をうっとうしく感じることもあるけれど、糸でつながっているからこそ、高く舞い上がることができるのだと思います。

※今日はボタモチ1個追加!

コメント

タイトルとURLをコピーしました