健康にいい水はミネラルウォーター?水道水なら浄水器は必要?

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きれいな水

少し前まで水は蛇口から出てくるもので、容器に入った水を買うなど考えられないことでした。ところが最近では健康にいい水まで販売されていて、水なんてどれでも同じでは?と思いつつも気になります。

今回は、ミネラルウォーターは本当に水道水より健康にいいのか、水道水なら浄水器は必要なのかについてです。

健康にいい水とはどんな水?

人間にとって水は命綱

水は健康にいいどころではなく、人間にとって欠かすことのできない命綱です。

体内の水が足りなくなると熱中症や脳梗塞などの発症リスクが高まり、健康障害にとどまらず生命の危機にさらされます。水分補給を心掛けることは、命を守る第一歩といえることです。

健康にいいのは衛生的な水

水道水をそのまま飲める国は意外と少なく、日本を含めて世界で15ヵ国しかありません。海外の多くの国では、レストランで出された水を飲んでおなかを壊すことも珍しくないようです。

衛生的な水を確保できるようにすれば子供の死亡率を下げることができる途上国の事例からもわかるように、健康にいい水に求められる第一条件は、衛生的であることです。

この点において、日本の水道水は世界最高水準を維持しています。けれども、インフラの老朽化で「コンセッション方式」の導入が検討されており、水道水の品質が低下するのではないか心配です。

健康にいい水はミネラルウォーター?

ミネラルウォーターに塩素は入っていない

ミネラルウォーターは塩素による消毒は行われていません。したがってカルキ臭やトリハロメタンの発生の心配は不要で、原水本来の味わいがキープされています。

塩素やトリハロメタンの健康への影響が気になる方にとっては、ミネラルウォーターは健康にいい水といえるものです。

硬度が高い水は健康にいい

日本の水はミネラル分が少なく、雑味のないまろやかな味わいです。

一方、健康のことを考えるとミネラル分が豊富な方が望ましいのですが、ミネラル分が多くなると味に癖があるだけでなく、おなかが緩くなることもあるのです。

水に含まれるミネラル(カルシウムとマグネシウム)の量で「硬度」が決められており、硬度の数値によって以下のように分類されます。

 

硬度

特徴

超硬水

1000mg/L以上

「スリムウォーター」と呼ばれるダイエット向きの水
味にクセが強いため飲みづらく感じる方も
下痢を起こしやすい

硬水

301~999mg/L

ミネラル補給におすすめの水
味にやや苦みやクセがある
おなかが緩くなる人も

中硬水

101~300mg/L

味のクセはさほど強くない
硬水ビギナーにおすすめの水

軟水

100mg/L以下

まろやかで飲みやすい
日本の水道水は硬度50ほど

ボトル入りでもミネラルウォーターとは限らない

日本で売られているミネラルウォーターは、「無機塩類(ミネラル)やガスを豊富に含む、飲料に適した鉱泉の水」と規定されたもので、以下の2種類があります。

 

ナチュラルミネラルウォーター

ミネラルウォーター

原水

特定水源より採水された地下水で、地下にある間にミネラル類が溶解したもの(鉱水、鉱泉水など)

処理方法

ろ過、沈殿および加熱殺菌

ろ過、沈殿加熱殺菌に加え、複数の原水の混合やミネラル分の調整、ばっ気・オゾン殺菌・紫外線殺菌など

ボトル入りで売られている水には、上記以外に「ナチュラルウォーター」や「ボトルドウォーター」に分類される製品がありますが、これらはミネラルウォーターではありません。

間違わないようにするには、製品表示の「品名」を見て確認してから購入しましょう。

おすすめのミネラルウォーターはエビアン

エビアンは1987年から販売されているフランス産のナチュラルミネラルウォーターです。

硬水ですが硬度は304mg/Lとマイルドで飲みやすく、カルシウムとマグネシウム比も理想的となっています。

もっと硬度の高いナチュラルミネラルウォーターも販売されていますが、飲みやすさも大切な要因でしょう。

発売された当初、エビアンはほとんど「聖水」のような扱いで、霧吹きに入れて顔に吹きかける美容法が流行っていたことは懐かしい思い出です。


水道水に浄水器は必要?

水道水

日本の水道水の問題点は塩素

日本の水道水には、0.1ppm以上の塩素が含まれています。健康への影響が懸念されるトリハロメタンは、塩素と有機物が化合してできるものです。

浄水過程で有機物質をできるだけ除去することによって、トリハロメタンの発生は極力抑えていますが、やはり気になるものです。

浄水器で塩素は取り除ける

蛇口まで衛生的に運ばれてきた水道水から、塩素やトリハロメタンなどを飲む前に取り除くものが家庭用浄水器です。

水道水をよりおいしく安全に飲むために有効で、多くの家庭で取り入れられています。浄水器で取り除ける不純物は濾過方式によって、以下のような違いがあります。

 

活性炭

中空糸膜

逆浸透膜

セラミック

 残留塩素

 カルキ臭

 カビ臭

 鉄サビ

トリハロメタン

どの濾過方式でも、塩素はしっかりと除去されます。濾過能力全般では逆浸透膜方式が最も優れていますが、ミネラル分まで濾過されてしまうのが残念。

浄水器を形状で分類すると、「蛇口直結型」「据え置き型」「アンダーシンク型」「水栓一体型」「サーバー型」「ポット型」がありますが、お手頃価格で設置も簡単な「蛇口直結型」が手軽に使えておすすめです。


くみ置きや煮沸でもトリハロメタンは消える

トリハロメタンを気化させて取り除くために、水道水を一晩くみ置きしたり一度沸騰させたりしてから使っているという方もおられます。

ただし沸騰直後は一時的にトリハロメタンの濃度が高まるため、10分くらい沸騰させ続ける必要があります。

とはいえ、おいしい紅茶をいれるにはくみたての水道水を使った沸騰直後の熱湯がよいので、浄水器の水を沸かして使っています。

▼秋になると紅茶が恋しくなります

水に恵まれた国に暮らせる幸せをかみしめたい

健康にいいのは衛生的な水

日本のように、いつでも衛生的な水をふんだんに使うことができる国は多くありません。生水のおいしさは湯冷ましと飲み比べれば実感できますが、生水を飲むとおなかを壊してしまう国の方が多いのです。

水道水の塩素やトリハロメタンは気になりますが、飲み水をすべてミネラルウォーターでまかなえば高くつきます。

コスパに優れた浄水した水道水をメインにしながら、持ち歩き用としてエビアンを併用されてはいかがでしょうか。

今日のボタモチ

今日のボタモチは【湯水】です。

日本では、惜しみなく使うことを「湯水の如く」といいます。「水と安全はタダ」というのもよく聞かれる言葉ですが、これから先もそうであり続けてほしいと願います。

※今日はボタモチ、1個追加!

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