遠近両用メガネと使い始めて分かったことは、「これ一本でオールマイティー」とはいかないということです。遠近両用メガネを上手に使っている方々は、自分に合わせて複数のメガネを使い分けておられます。
今回は、遠近両用メガネを使いこなすためのコツとして、メガネの使い分けテクをご紹介しましょう。
遠近両用メガネは期待はずれ?
遠近両用メガネは万能ではない
水を差すわけではありませんが、遠近両用メガネとうまく付き合うコツとして「期待しすぎない」ということを挙げておきましょう。一般的にいえることですが、マルチツールより単機能のツールのほうが使い勝手が良いものです。
メガネも同様で、累進レンズを使用した遠近両用メガネに、通常の手元用や近視用のような単焦点レンズのメガネよりよく見えるということを期待するのは、無理があります。
遠近両用メガネを上手に使うには
マルチツールである遠近両用メガネを上手に使うには、性能面での特徴をよく理解しておくことが必要です。累進レンズには、どんなに頑張っても焦点の合わない部分があります。
そのため遠近両用メガネに慣れてからでも、運転するときやパソコンを使うとき、スポーツを楽しむときなどには、メガネを外したり別のメガネを使用したりしている方がたくさんおられるのです。
道具を上手に使うためには、道具に慣れるだけでなく自分に合わせて道具を使う工夫も大切でしょう。
▼遠近両用メガネには練習も必要
遠近両用メガネの使い方のコツは使い分け
遠近両用メガネのクセを理解しよう
遠近両用メガネで多く使われている累進レンズは、一枚のレンズのなかに度数が異なるエリアが境目なく分布しているものです。従来からあるレンズの中に小窓が付いたようなタイプはあまり見かけなくなりました。
度数を色で考えると、累進レンズはグラデーションのような、従来のタイプははっきりと色分けされたようなイメージです。したがって累進レンズではレンズのどの場所で見るかによって度数が変化するため、少し視線を動かしただけで見え方が変わってしまいます。
お手持ちの遠近両用メガネのどの部分でどのように見えるのかを把握して、見たい対象物に合ったレンズの部分を使って見るようにすれば、希望どおりの見え方が得られるのです。
遠近両用メガネの苦手な分野は?
左右それぞれの累進レンズのサイド部分は、正直言ってあまり使えません。これは累進レンズの宿命といえるものですが、老眼の度数が進むにつれて見えにくい部分が広くなります。
けれども高性能なレンズを使うことでかなり補えるのでご安心を。ただし、価格もどんどん高くなりますが…。
遠近両用メガネと他のメガネの使い分け方
メガネの得意分野を活かすのがコツ
メガネの使い分け方は、裸眼の視力や持っているメガネの種類によって変わってきます。遠近両用メガネの欠点として、以下の3つがよく聞かれる声です。
- パソコン画面はかなり見づらい
- 自動車の運転には使えない
- 手元を見続けると疲れる
これらの欠点を解消するためにはメガネの使い分けが効果的で、以下のような対策がおすすめです。
- パソコン操作や手元作業ではリーディンググラスに掛けかえる
- 運転のときはメガネを外すか、これまで使っていた単焦点のメガネを掛ける
また、累進レンズに遠・中・近距離のすべてを盛り込むのではなく、
- デスクワーク用→近・近
- 自宅内での使用→中・近
- 屋外や運転での使用→遠・中
というように、近・近、中・近、中・遠の2つの距離に合わせると使いよいそうで、これらをシーンごとに掛けかえて使われているようです。
筆者の使い分け事例
筆者の裸眼視力は1.2~1.5で、ありがたいことに遠くを見るときには全く不自由していません。
遠近両用メガネを作った理由は、次の2つです。
- 買い物の時に値札や品質表示が見づらくなった
- 仕事でイベントの受付を担当するときに名簿が見づらくなった
遠近両用メガネを導入して、生活シーンでの使い分けは以下のようになりました。
- 運転用→度なしのサングラス
- パソコンや事務作業用→リーディンググラス
- 買い物・受付作業用→遠近両用メガネ
目論見通り、買い物・受付作業はとても快適になりました。パソコンや事務作業も遠近両用メガネで対応できると思っていましたが、手持ちのリーディンググラスのほうが断然よく見えて疲れないので、それぞれのメガネのいいとこ取りをしてうまくやっています。
現在、掃除や料理などの家事作業はメガネなしで問題ありませんが、いずれ老眼が進めば遠近両用メガネを掛ける時間が増えていくでしょうし、中近レンズを使ったほうがよくなるかもしれませんね。
メガネの持ち味を活かせば快適に使える
今から遠近両用メガネを作るなら
予習に予習を重ねて作った遠近両用メガネですが、やはり実際に使ってみるまで分からないことはあるものです。筆者が次に新しく遠近両用メガネを作るとするなら、フレームは小ぶりの丸型を選択して、レンズの中距離エリアを小さく設計します。
累進レンズでよく見えるのは中央部だからサイド部分はあっても意味がないわけで、いっそのことサザエさん一家が掛けているようなフレームにすれば余計なストレスから開放されるはず。
そして中距離エリアは使いこなしが難しいので、その部分は遠距離か近距離エリアに譲ると楽に見えるようになるのでは?と思うのです。
今日のボタモチ
今日のボタモチは【補完】です。
「三人寄れば文殊の知恵」「三本の矢」の教えどおり、足りない部分を補えば話は早い。メンバーの選択が腕の見せ所です。
※今日はボタモチ、1個追加!
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