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櫻正宗記念館の酒蔵ダイニング櫻宴でランチと日本酒を!

投稿日:2018年5月3日 更新日:

櫻正宗記念館・櫻宴は、灘五郷のひとつ魚崎郷にある蔵元・櫻正宗がプロデュースする酒蔵ダイニングを中心とした施設です。ダイニングだけでなくカフェや呑処、ショップがあり、展示コーナーには歴史を感じる酒造道具なども置かれています。

今回は酒蔵ダイニング櫻宴で頂くランチと日本酒のほか、ショップや展示の様子をレポートしましょう。

酒蔵ダイニング櫻宴でランチを

酒蔵御膳はリーズナブル

以前から気になっていた酒蔵ダイニング櫻宴でランチ。筆者がいただいた「酒蔵御膳」(1429円・税別)のメインディッシュは週替りで、日本酒や酒粕を使った酒蔵ならではの一品が供されます。

★案内された座席横のディスプレイ

★内装にもかつての内蔵の道具類が

★お酒の充実ぶりは酒蔵ならでは♪ 筆者は特別純米酒「宮水の華」を

★それでは、さっそく頂きましょう。 まずは冷たいとろろ蕎麦

★続いて前菜

★メインディッシュは酒粕焼き

★お椀は粕汁

知人に「予約は必須」と教えてもらったので、平日だけど念の為…と予約を入れておきましたが、これが大正解。

開店すぐの早い時間にもかかわらず、テーブルの殆どに「予約席」のプレートが掲げられていました。櫻宴の人気ぶりがうかがえますね。

櫻宴にはランチメニュー以外にも、ポン酒鍋や一品料理などお手頃な価格のお料理があります。

ポン酒鍋はスープの半分にお酒を使った櫻宴オリジナルのお鍋で、1つのお鍋で2種類の味が楽しめるものです。5種類のスープから2種類を選べて、お肉・魚介・団子・野菜と具沢山、〆(雑炊・うどん・中華麺のいずれか)2,667円(税別)です。次はこれだな…。

★ダイニングの手前には気軽な呑処も

★お庭が見えるカフェもあります

ショップでは地酒の試飲も!

櫻宴1階にあるショップ「櫻蔵」には、櫻正宗の地酒が勢揃いしていて、試飲もできるのです。また、お酒によく合うおつまみや手土産にピッタリのお酒を使ったお菓子類も充実しています。

櫻宴は館内全体が資料館?

内蔵は門を残して全壊

1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災で、特に大きな被害を受けた地域のひとつが東灘区です。倒壊した高速道路や落下した高架橋の映像をご記憶の方も多くおられることでしょう。

櫻正宗は江戸時代末期から震災までの200年間にわたり、重要文化財にも指定されていた内蔵で酒造りを続けていました。しかし、震災により門を残して全壊してしまったのです。

倒壊を免れた門は現在記念館の入り口に立っているもので、在りし日の内蔵の姿を伝えています。

館内のあちこちに残る内蔵の姿

運良く火災には遭わずにすんだため、瓦礫となった内蔵から貴重な品々を掘り出すことができました。それらの遺物は、資料コーナーに展示されています。

★内藏の模型にも、倒壊した内藏から取り出した木材を使用しています。

★記念撮影コーナーも

★かつて使われていた酒造道具類

★昔の酒瓶

櫻正宗記念館の館内にもあちこちに内藏の遺物が配されていて、かつての姿を偲ばせてくれているのです。

櫻正宗記念館 櫻宴の詳細

  • 住所:神戸市東灘区魚崎南町4-3-18
  • TEL:078-436-3030
  • 定休日:火曜
  • アクセス:阪神電車「魚崎駅」から南へ徒歩5分
※酒蔵ダイニング櫻宴の営業時間

午前11:30~午後3:00,午後5:00~午後10:00(ラストオーダーはそれぞれ1時間前)

櫻正宗は正宗の元祖

「正宗」の由来

「正宗」の名が付いている日本酒は数多くありますが、櫻正宗はその元祖と言われています。仏教の経典「臨済正宗(りんざいせいしゅう)」が由来で、当初は「まさむね」ではなく「せいしゅう」と読まれていたそうです。

正宗の評判が上がると酒銘に正宗を名乗るものが増え、正宗は清酒の代名詞となりました。つまり正宗は普通名詞となってしまったため登録商標として使用できず、正宗に国花である櫻を配して「櫻正宗」として登録したのです。

宮水発祥の地も櫻正宗

きりりと引き締まった辛口の味わいが特徴的な灘の酒ですが、この味わいを左右するのが仕込み水である「宮水」です。昭和60年には「名水百選」に清酒醸造用水として唯一選定されています。

この宮水を発見したのが櫻正宗の六代目当主である山邑太左衛門なのです。この水を運んでいた樽も保存されています。

美味しいお料理と地酒をこれからも

櫻宴は櫻正宗の誇りと願いの現れ

櫻正宗は400年にわたって灘・魚崎郷の酒蔵として、ていねいな酒造りを続けてきました。その品質には定評があり、各種品評会で数々の賞を受賞しています。

そして、正宗発祥の誇りと櫻正宗の歴史を継承するとともに、地元・魚崎の地域振興にも役立ちたいと願い、酒蔵倒壊の跡地にてオープンしたのが櫻正宗記念館 櫻宴なのです。

平日の昼間にもかかわらず予約でいっぱいだった櫻宴は、多くの方々から愛されているのだなぁと思いました。これからも、この地でおいしいお料理と地酒を提供し続けてくれるでしょう。

今日のボタモチ

今日のボタモチは【歴史】です。

倒壊してしまった内藏から大切に堀り出された遺物たちは今、櫻宴のそこかしこで歴史を伝え続けるとともに新たな歴史を刻んでいるようでした。

※今日はボタモチ、1個追加!

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若杉ひふみ
兵庫県生まれの兵庫県育ち
アラ50のO型
現在、昼間は介護予防事業、アフター5はエイジレスライフ実現への考察と実験に勤しむ日々です。
介護予防につながるエイジレスライフの奥義は、好奇心を失わないこと。その実践として「興味本位」な毎日を過ごしています。おいしそうなボタモチはとにかく食べてみよう!ということで、新たな世界との出会いに加え、足腰が強くなるというおまけも付いてきました。
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