間もなくゴールデンウィークに突入します。今年は「3連休+2日平日+4連休」となっていて、カレンダー通りにしか休めない人にとって遠出は難しいかもしれません。また、毎年ゴールデンウィークで消耗することに疑問を感じている方もおられるでしょう。
そんな方には、近場での山遊びなどいかがでしょうか。今回は、近所の里山で過ごす健康的な1日のご提案です。
里山とはどんな山?
里山は人が維持管理している
里山は「人が生活や消費のために利用している山」と理解していいと思います。里山の反対語としては深山(みやま)があげられますが、こちらは人が介入しない(できない)山と考えてよいでしょう。
里山は、人の手が入らなくなれば里山であり続けることはできないもので。棚田や杉林のような立ち位置と思われます。
高齢化や人口減などで放置された棚田や杉山はその姿をとどめ続けることはできなくなりますが、同じようなことが里山にもいえるのです。
里山の荒廃は災害につながる
昭和30年代頃までは燃料を薪や炭で賄っていたため、里山は日常的に下刈りや枝打ちなどの手入れが施されていました。しかしガスや電気が行き渡るようになると薪や炭の需要は激減し、里山は手入れされることなく捨て置かれることになったのです。
こうして荒れてしまった里山は保水力が低下して風水害に大変弱くなり、土砂崩れを起こして河川の氾濫を招く要因になりました。
また、水産資源に対する森林の役割が注目されるようになり、広域にわたる環境の改善に里山の保全が役立つということが知られることになったのです。
里山の自然はマイルド
里山の自然は「自然」じゃない?
厳密に言えば、里山は「自然」に存在しているものではなく、人の手入れによって維持されている半人工的な環境です。
だからといって、里山の自然は価値の低いものというわけではありません。里山には絶滅危惧種が5種類以上生息している地域がたくさんあり、多様な生き物を育んでいるのです。
里山は人間と共生している
里山と共生している生き物には、人間も含まれています。手つかずの大自然に分け入るには強靭さが足りない人間にとって、里山のマイルドな自然は「ちょうどいい加減」なのです。
半人工的環境を好むのは人間だけでなく、そこに暮らしている動植物がたくさんいるということは、彼らにとっても里山の自然は「ちょうどいい加減」だということになります。
里山ならシニアや子連れもOK
里山には国や市町村あるいは個人や企業といった所有者がいて、活用されている里山の場合だと山に入りやすいよう所有者によって道が整備されているのです。
里山は人里離れたところではなく、民家のすぐそばにあることが多く、里山のなかに自治体所有の墓地などがあれば、近くまで車が入れることもあるほどです。
何かトラブルが発生した場合でもすぐに対応できる里山は、シニアや子連れでも安心して訪れることができますね。
里山で注意したいこと
生えているものは取らない
この時期、里山に入ると山菜やタケノコなどを見かけることがあります。また、ツツジや藤なども咲いています。
これらのものは雑草のように勝手に生えているように見えるため、採ってもよさそうに感じられるかもしれません。しかし、日本の土地には所有者がいます。里山に限らず他人の所有地にあるものを無断で持って帰ることは、れっきとした犯罪行為なのです。
無用なトラブルを避けるためにも、生えているものを採ってくるようなことはやめましょう。
脇道には入らない
整備された里山であっても、山全体を管理できているわけではありません。人が入らない脇道は、草が生い茂っていたりぬかるみがあったりするなど、大変危険です。
マムシに噛まれたりハチに襲われたりするだけでなく、迷い込んで山から下りられなくなったり滑落して動けなくなったりすることもあるのです。くれぐれも脇道には入らないよう、ご注意ください。
★里山に行く前に用意したいものは?
里山でリフレッシュしたい
里山での遊び方はさまざま
山といっても里山は身近にありすぎて、これまでさほど気に止めることはなかったかもしれません。けれども実際に歩いてみると、なかなか興味深いものです。
また舗装された平地は「上の空」でも早足で歩けますが、山道だとそうはいきません。足元に注意しつつも、きれいな花を見たり鳥のさえずりを聞いたりして五感フルに働かせながらの山歩きは、一般的なウォーキングの何倍もの運動効果と脳の活性効果が期待されます。
新緑が美しいこの時期は絶好の山シーズンです。この連休、気軽に山を味わえる里山で遊んでリフレッシュしてみませんか?
今日のボタモチ
今日のボタモチは【共生】です。
人間をはじめ多くの生物は単独で生きてゆけるものではないようです。いろいろな関係性がありますが、もたれ合いではなく支え合いで豊かな共生を目指せるといいですね。
※今日はボタモチ、1個追加!
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