老化対策

高齢者の運転事故防止に朗報!踏み間違いなしのワンペダルとは?

投稿日:

もみじマーク

高齢者が起こす運転事故が急増中で、大手自動車メーカーは安全な自動ブレーキ技術の開発を急いでいます。そんな中、熊本の町工場が開発した「ワンペダル」が注目を集めているのです。

「ワンペダル」はブレーキとアクセルの踏み間違いをなくす画期的なペダルで、低価格で既存のクルマに後付けできるため、自治体が購入補助金を出す事例も見受けられるようになりました。今回は、高齢者の事故防止に期待が寄せられている「ワンペダル」についてです。

高齢者の運転事故は増加の一途

ドライバーの5人に1人は高齢者

超高齢社会を反映して交通社会の高齢化が進んでいます。

2014年の調査では運転免許保有者全体に対し、65歳以上の保有比率は全国平均で20%となっており、5人に1人が高齢者ドライバーというのが現状です。

交通事故自体は減っているのに

交通事故件数が減少しているなか、高齢ドライバーが起こす事故件数は増加し続けています。

2014年の調査では、事故件数全体のうち65歳以上の高齢者が起こした事故は18.7%でした。2004年の調査では10.5%、10年間で8.2ポイント増えているのです。

認知機能の低下に無自覚な高齢者

高齢者の運転事故は、加齢による認知機能の低下が主な原因となっています。認知症にはなっていなくても、とっさのときの判断力や反射神経は確実に衰えているのです。

しかし本人にその自覚が乏しいことがよくあり、事故を起こして初めて自分の運転技術が低下していることに気付くことが多いようです。

★高齢者を交通事故の加害者にさせないためには

高齢者の事故の多くはブレーキの踏み間違い

高齢者の運転事故でよくあるケースが、ブレーキとアクセルの踏み間違いで、駐車場での暴走事故など悲惨な事例が多く報告されています。

駐車場内での低速運転中や停車時でも、ブレーキを掛けるときはペダルを強く踏み込んで操作します。そのとき間違えてアクセルペダルを踏んでしまうとクルマが暴走し、大事故につながってしまうのです。

ペダルの踏み間違いによる事故を防ぐには

同じ動作だから間違えてしまう

ブレーキとアクセルは右足で踏み込む動作によって操作します。どちらも全く同じ動作のため、足の位置がずれてしまうとブレーキではなくアクセルを踏んでしまってアウトとなるのです。

マニュアル車の場合なら「エンスト」という安全装置や「クラッチ操作」という緩衝材が働くのですが、オートマ車ではそのまま暴走することになってしまい、大事故につながってしまうのです。

実は筆者も25年以上乗り続けていたマニュアル車からオートマ車に変えたばかりの頃、一度ブレーキとアクセルを踏み間違えてしまったことがあります。自宅車庫入れのときでしたが寿命が縮む思いでした。

画期的なアイデアの「ワンペダル」

ブレーキとアクセルの踏み間違い事故を防ぐため、熊本県玉名市の鉄工所が開発したのが「ワンペダル」。

ワンペダルはブレーキとアクセルの両機能が一体となったペダルで、ワンペダルを踏み込めばブレーキが掛かり、右側に足をずらせばアクセルが掛かる仕組みになっています。

これならブレーキとアクセルを踏み間違えることはあり得ません。実に画期的なペダルですね。

踏み間違いの防止にワンペダル

これはもうユニバーサルデザイン

ワンペダルは、ブレーキとアクセルの踏み間違い事故を防止するだけではありません。

通常のブレーキ操作ではアクセルから足を離してブレーキを踏み込むため、どうしてもブレーキが作動するまでに時間が掛かってしまいます。

その点、踏み変える必要のないワンペダルなら、認知機能や運動機能が低下している高齢者であってもブレーキの踏み遅れを少なくできるでしょう。

また、右足が不自由なため左足でクルマを運転したい方にとっても、ワンペダルは操作しやすい装置なのです。ワンペダルは、優れたユニバーサルデザインのパーツといえるのではないでしょうか。

ワンペダルは低価格で後付けが可能

ワンペダルは取り付け工賃込みで約20万円。手持ちのクルマに後付けでき、自動車の改造にあたらないためそのまま車検をクリアできます。

購入補助金を出している自治体もあるほどですが、高まる人気に生産が追いつかず納期は現在半年待ちとなっているそうです。

高齢者の運転事故防止は緊急課題

クルマは高齢者の生命線

地方に行けば、クルマがなければ日常の買い物や通院さえままならないというところがたくさんあります。筆者の居住地近くでも、駅前のショッピングモールが閉店してしまいました。

足腰が弱った高齢者にこそドア・ツー・ドアのクルマが必要で、高齢になっても安全に運転できるクルマの開発が待たれています。しかし、一般に行き渡るまでにはあと何年掛かるか分かりません。

今すぐできる事故防止対策として、ワンペダルは期待が持てるものだと思います。

今日のボタモチ

今日のボタモチは【ニアミス回避】です。

ニアミスを回避するには物理的に離すのが手っ取り早いのですが、ベクトルを変えるという手段もあるのですね。

※今日はボタモチ、1個追加!

-老化対策
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

もう老後などない 超高齢社会の生き方は「人生二毛作」

「老後に備えて貯金をしよう」「いや、こんな低金利時代は投資しかない」などなど、老後の資金をいかに準備するかは、とても気になるところですね。 一般に、老後の備えには3千万円は必要だといわれていますが、誰 …

一人暮らしの高齢者は無縁社会の象徴?7割以上が「今が幸せ」

一人暮らしといえば、自由で自分らしく過ごせるというプラスイメージを持つものですが、なぜか高齢者の一人暮らしは独居老人とよばれ、「不自由」「気の毒」というマイナスイメージを持たれがちです。 でも、実際は …

エンディングノートの必要性って?何を書く?遺言書との違いは?

エンディングノートと終活はセットのように語られることが多いもので、広く知られるようになりました。しかし、終活でエンディングノートは必要性があるものなの?という方や、何を書けばいいのか、遺言書とどう違う …

遠近両用メガネの見え方や使い方と何歳からかを紹介!5歳若見え効果も

日常生活で近くが見えづらくなった…そろそろ遠近両用デビューかも?と思っていたところ、近所の眼鏡店で「遠近両用メガネ体験会」が開催されているのを知って参加しました。 なんと、遠近両用メガネには掛け外しの …

50代からのメイクはベースが命!厚塗りにならない若見え法は?

最近の女性は年を重ねてもキレイですが、それでもやはり50代以降は衰えが目立ち始めます。鏡を見てはため息をついている方もおられるのでは? 今回は、厚塗りにならず若見えするためのベースメイクのコツをお届け …

プロフィール

若杉ひふみ
兵庫県生まれの兵庫県育ち
アラ50のO型
現在、昼間は介護予防事業、アフター5はエイジレスライフ実現への考察と実験に勤しむ日々です。
介護予防につながるエイジレスライフの奥義は、好奇心を失わないこと。その実践として「興味本位」な毎日を過ごしています。おいしそうなボタモチはとにかく食べてみよう!ということで、新たな世界との出会いに加え、足腰が強くなるというおまけも付いてきました。
そんなボタモチたちを集めたのがこのブログです。稔り多い人生を祝う「祝活」を目指す日々が、ボタモチとなって棚の上に積み上がり、いつかナイスなタイミングで落ちてくるかも?

検索

カテゴリー

お問い合わせはこちら