本番に強くなるには、充分な練習を積みあげ準備万端で臨むこと…真っ当なお答えです。でも、それができれば何の苦労もありません。本番は稽古不足を待ってはくれず、無情にもゴングは鳴り響き、リングに上がるしかないのです。
ここで、もし70の実力を110%出せれば、100の実力を70%出すより高いパフォーマンスを発揮できると思いませんか?今回は本番に強くなるための方法です。
本番に実力を出せないのはなぜ?
原因がわかれば対策を講じることができます。まずは、なぜ本番に実力を出せないのかをみてゆきましょう。
勝負は水物だから
例えば大学受験、模試では常にトップの成績を収め、「お前が受からなければ受かるヤツはいない」と皆に言われていたA君がまさかの不合格。片やいつもE判定で「お前が受かったら奇跡」と皆に言われていたB君がまさかの合格。
こういうことはよくあることで、勝負は水物と言われるゆえんでしょう。やってみなければわからないというのが、勝負事なのです。
ゆくえのわからない結果について、あれこれ考えても仕方がないということですね。エネルギーは、目前の対象に注ぎましょう。
プレッシャーとの闘い
本番では対象との戦い以前に、プレッシャーとの闘いに敗れてしまうケースがままあり、プレッシャーに負けてしまっては戦う前に結果は見えています。しかし、プレッシャーがまるでないという人は、ほとんどいません。
プレッシャーを感じるということは、アドレナリンが放出されて臨戦態勢が整ったという合図。勝負を前にすれば、多かれ少なかれ誰もが感じるものなのです。プレッシャーを敵に回さず、味方に付けることが勝利への第一歩です。
MAXを意識しすぎる
スポーツなどにおいて「本番で実力を100%発揮できれば勝てる」という指導がよく行われています。しかし、これを裏返せば、100%実力を発揮できなければ負けるということ。
100%を意識しすぎると、かえって肩に力が入りすぎてうまくいかなかったりするのです。
自分を意識しすぎる
勝負は自分との闘いとも言われています。道を極めたような方々は、自分との闘いを生涯続けておられるようです。しかし、普通の人が本番でこれをやるのはおすすめできません。
ぶっちゃけてしまえば、テスト・試合・発表会などでは、対象との比較で勝敗が決まります。合格基準点やライバル、観客の期待よりも、ちょっとだけ抜きん出ていれば勝てるのです。本番において意識すべきものは、自分ではなく勝負の対象なのです。
失敗を恐れすぎる
瞬間的な一発勝負で勝敗が決まるものについては、一瞬の失敗が命取りになってしまうことは避けられません。失敗を巻き返したり薄めたりする時間がないからです。
しかし、ほとんどの勝負は、ある程度の時間を掛けて行われるもので、仮にスタートでしくじったとしても、途中でいくらでも挽回は可能です。あるいは、そこを捨ててほかのところで得点を稼ぐこともできます。
失敗をなくそうとするより、失敗を予め織り込んでおくほうが現実的です。失敗を引きずって自滅することだけは避けたいものです。
本番に強くなる方法とは?
例えば、入試での出題が、過去問をはるかに凌ぐ難易度だった場合。「こんなに難しいなんて、もうダメ」と思うか、「こんな問題、解けるヤツは誰もいない」と思うか。こんな些細なことで、結果は大きく違ってくるのです。
そんなおめでたいことで大丈夫なのか?と思われるかもしれませんが、どちらの判断も、大した根拠に基づくものではありません。それなら、どちらを採っても構わないはずで、わざわざ自分を追い込むような考え方を採る必要はないと思いませんか?
本番に実力を出せない理由から、対策を抽出してみると、
- 結果は誰にもわからない、だから気にしても仕方がない
- プレッシャーは臨戦態勢完了の合図、さあ始めよう
- 100%だなんて欲張らず、行けるところまで行こう
- 相手も緊張しているし万全ではないはず、大丈夫だ
- 終わりよければ全て良し、最後まであきらめずに頑張ろう
こんな脱力系の考え方をすれば、いわゆる自然体とか等身大とかいう状態になります。
あがってしまった自分や万全でない自分をどうにかしようとするエネルギーを、勝負ドコロに向けることができたなら、110%の出力は可能でしょう。
考え方ひとつで出力アップ!
筆者は、真面目な努力は報われるべきだと考えています。しかし、世の中を見渡してみると必ずしもそうではないようです。それはジャッジされる勝負ドコロに向けるべき出力が、あちこちに分散してしまっているからだと思うのです。
「本番に強くなる方法」を参考に出力全開で勝負ドコロを切り抜けて、稔りの多い人生を送っていただければ幸いです。
今日のボタモチ
今日のボタモチは【出力】です。
実力は出力してナンボのものです。隠していては誰も気づいてくれません。出力効率を高めて、どんどん日の目を見せてあげましょう。
※今日はボタモチ1個追加!
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