蕎麦打ちと聞いて思い浮かぶのはどんなものでしょう。塗りの捏ね鉢や、銘入りの蕎麦切り包丁、あるいは名人芸やオトコの道楽といったモノでしょうか?
実は蕎麦は、家にあるモノで簡単に打つことでき、食べたいと思ってから20分後には、もう食べられるのです。今回は、おうちで気軽に十割蕎麦が楽しめる、簡単な打ち方についてです。
おうちで手打ち十割蕎麦が打てる?
観光地などで蕎麦打ちを体験して、やはり蕎麦打ちは難しいと感じた方もおられるのではないでしょうか?
蕎麦打ち教室
実際にやってみると
- けっこう力が必要で疲れてしまった
- 生地がうまくまとまらなかった
- 生地を伸ばすときにひび割れてしまった
- 麺をゆでると短くちぎれてしまった
など、思ったように仕上がらなかったかもしれません。
見た目はイマイチだったでも、打ちたて茹でたての蕎麦の味は格別です。
ところが自宅でやってみたいと思っても、道具を一から揃えるのは敷居が高く、いつの間にか立ち消えになってしまうのは残念ですね。
そこで、おうちで手軽に手打ち十割蕎麦を味わっていただきたいと思い、筆者が実際にやっている「ウチ蕎麦」の打ち方をご紹介します。
打ちたて茹でたてがすぐできる
我が家流十割蕎麦「ウチ蕎麦」の打ち方
初心者でも簡単に蕎麦打ちを楽しめるよう、「ウチ蕎麦」では1人前ずつ打ちます。捏ねる量が少ないので、道具は家にあるもので間に合うのです。
捏ね鉢は大きいボウル、麺棒は製菓用(100均のもので充分、なければ幅広サイズのラップの芯で代用可能)でOKです。
伸ばした生地は直径30cm程度で収まるので、まな板の上で作業できますが、おうちのまな板が小さい場合は、テーブルにペール用ビニール袋を貼り付けて代用できます。
【材料】蕎麦粉:100g 水: 40cc~45cc 打ち粉:適宜(蕎麦粉でもOK)
【準備】
- 大きめの鍋に水を入れて火にかける
- 氷水を張ったボウルを用意する
- 麺つゆと薬味を用意しておく
【手順】
- 別のボウルに蕎麦粉を入れ、菜箸で混ぜながら水を9割ほど注ぎ込む
- ボウルを回しながら、菜箸で粉と水をなじませる(1分程度なじませる)
- 粉だけの部分がなくなったら、手で捏ね始める(3分程度捏ねる)
- 生地がつるんとしてきたら丸くまとめ、全体に打ち粉をまぶす
- 打ち粉をしたまな板(テーブル)に生地を載せ、手のひらで押しながら平らにしてゆく
- 厚さが3cmになったら麺棒を使って伸ばす
- 生地を90度回転させながら手前から向こうへ麺棒を動かして伸ばす(3分程度伸ばす)
- 厚さが2mm程度になれば表面に多めの打ち粉をして三つ折りにし、包丁で2mm幅に切る
- 麺をほぐしながら鍋に投入、50~60秒茹でる
- ザルにあけて流水にさらし、氷水に浸けて締める
※水が少ないようなら、数滴加えて混ぜる
コツは手早い作業
少量の粉で手早く打つのが上手くやるコツ。そのため、通常は手で行う1~2の作業では菜箸を使います。
また、3の作業に入るとき、まだ水が足りないかな?というくらいでうまくいきます。水を足すときには慎重にお願いします。
捏ねる作業では、本式の蕎麦打ちのような菊練りは行わず、普通に捏ねるだけです。生地を伸ばす作業も、本式なら四角くカタチを整えながら伸ばしてゆきますが、おうちでは丸く伸ばせばOK。
麺を切るときの包丁は、よくある三徳包丁で充分ですが、刃渡りの長いものが使いやすいと思います。本式の蕎麦打ちで使用する駒板は、適当な箱のふたで代用できますが、なくても大丈夫です。
こんな手抜きの手打ち蕎麦でも、茹でるときに千切れることもなく、つるんとツヤのよい蕎麦に仕上がります。
最大のポイントは蕎麦粉の鮮度
美味しい蕎麦を打つには、新しい蕎麦粉を使うことが最大のポイントでしょう。蕎麦粉はスーパーにもあるようですが、通販で取り寄せた方が良いものが手に入ります。
温かい蕎麦にしたいときは、氷水で締めたあとで、麺を湯につけて温めてから丼にいれ、予め用意しておいただしを張ってできあがりです。チャーシューと白葱を入れたら鴨南もどきになります。
おうちで気軽に手打ち十割蕎麦を
少し前まで、レギュラーコーヒーは喫茶店でしか飲むことが出来ませんでした。しかし、今ではおうちで気軽に淹れることができ、飲みたいときにいつでも飲むことができるようになりました。
十割蕎麦も同じように、食べたいときに気軽に打って食べられたらと思うのです。蕎麦にも各家庭の味わいがあってもいいのでは?日本酒の〆に自分で打った十割蕎麦、いいですよ。
今日のボタモチ
今日のボタモチは【変則】です。
原則の本質を探りながらも、自分に合わせていくというのは、許されていいことだと思います。
今日はボタモチ1個追加!
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