外壁屋根塗装をして美しくよみがえった我が家ですが、離れて住む子どもたちからは「いらない」と言われています。筆者が住まなくなったあとの我が家は、売れなかったり賃貸にも出せなかったりすると、空き家になるしかないのでしょうか。
今回は、持ち家は断捨離できるのか?空き家にならない方法はあるのか?について考えます。
持ち家は断捨離できない?
子供が相続してくれるといいけれど
老後を機嫌よく過ごすため、断捨離に励んでいるというシニアが多くおられます。ところが最後に残る持ち家の処分については、なかなか難しいものがあるのです。
終の棲家にしたあと子供が持ち家を相続してくれたら簡単なのですが、子供が相続したがらないケースがよくあります。
我が家もそのパターンで、子どもたちから「家はいらない」と宣言されてしまいました。
捨てる前提がなかった「家」
家を買うとき、捨てる=処分することを考える人はほとんどいないでしょう。我が家の場合も、将来売れるかどうかなど眼中にありませんでした。
自分たちに合った条件で買える家を探し、ローンを組めたので購入したというかなり場当たり的な状態だったのです。
そして四半世紀が過ぎ終活を考え始めたとき、やっと「この家の始末、どうしよう」と思い至ったのです。
売れる・貸せる持ち家とは?
売れる・貸せる不動産の決め手は「立地」
離れて暮らす子どもたちの生活基盤はよそにあるため、実家に戻ることはまず考えられません。売るか貸すかして現金化できるならともかく、自分たちが住まない家をもらっても困るだけでしょう。
築後年数が経った戸建ての場合、資産価値があるのは土地のみですが、立地が悪ければ売れません。
駅から徒歩10分前後が最低条件で、ここをクリアしていない場合は正直厳しいものがあります。ちなみに我が家は、残念ながらクリアできておりません。
半年以上売れなければ「買取り」がおすすめ
我が家の近隣でも、なかなか売れない中古物件をよく見かけます。
一戸建ての場合、住んでいなくても自治会費が必要になることや、庭の手入れを怠っていると苦情が寄せられることもあるため、いつまでも売れなければ負担が大きくなります。
目安として半年経っても売れなければ物件として魅力がないということで、値下げして売れるかどうかは微妙です。買い叩かれますが思い切って「買取り」に切り替えたほうが、決着は早いでしょう。
売れなければ貸せばいい?
売れないなら貸せばいいのでは?と思われるかもしれませんが、そもそも売れないような物件を借りたいという人はあまりいません。とくに一戸建ては借り手が少ないため、思うようにはコトが運ばないようです。
うまく借り手がみつかったとしても住宅を維持管理する手間やコストはバカにならず、空室時でも固定費は必要です。
なお、不動産賃貸管理会社に任せると手間は不要となりますが、別途管理委託料が掛かります。
持ち家が空き家になったらどうなる?
近所迷惑ではすまされない空き家
売ることも貸すこともできず、放置されている空き家は全国的に増えています。このような空き家では、まず庭の草木が伸び放題になり次第にゴミが不法投棄されるようになります。
不審者が居着いたり失火や放火のリスクが高まったりするなど、近所迷惑のレベルではすまされないことにもなりかねません。
さらに建物が傷んでくると塀が崩れたり、台風で瓦などが飛ばされたりするなど、大変危険なシロモノになってしまいます。
空き家の管理は大変
空き家は所有者が責任を持って管理しなければなりません。定期的に手入れを行っても人が住まない家は痛みが早くなります。
また雨漏りなどの発見も遅れがちで補修が大掛かりなものになるなど、管理の負担はだんだん大きくなっていくようです。
放置された空き家が増えている理由は、この負担に所有者が耐えられなくなることにあります。
更地にしたら高くつくけど
空き家を解体して更地にすれば、管理の手間は少なくなります。しかし、木造戸建て住宅の解体費用は目安として坪4~6万円が必要となります。
さらに更地になると固定資産税が少なくとも2倍以上にはなるため、空き家を残しておいたほうが費用面での負担は小さくなるのです。
けれども更地にすれば売れやすくなるので、早くケリをつけたいなら検討してみる価値はあります。
持ち家の断捨離は「買取り」か「解体」しかない?
持ち家は負債なのかもしれない
持ち家は資産で、住宅ローンは投資だと筆者は信じていました。しかし、資産は本来「金銭的な価値があるもの」のことを指します。
貸借対照表で持ち家は資産に計上されるし、固定資産税も払っていますが、現実には資産といえる持ち家を所有しているご家庭は多くないはずです。
売っても貸してもこれまでの持ち出し分との収支がプラスになる見込みがなければ、持ち家は資産どころではなく負債なのかもしれません。
断捨離するには「買取」もしくは「解体」
持っているだけで住宅には経費が掛かるため、誰も住んでいないなら住宅は早めに「処分」したいところです。
株なら「塩漬け」にできますが住宅はそうもいかず、早期に売れそうでなければ「買取」してもらうか、思い切って更地にして売ることを検討したほうがよいでしょう。
持ち家の断捨離は自分でしたいけど
やはり最後は子供頼み?
持ち家の断捨離は、売却して賃貸に引っ越せたら可能でしょう。しかし、売れなければ自分が最期まで住み続け、最後は子供に処分してもらうしかなさそうです。
ところで、持ち家を担保に融資を受け、死後あるいは不要になったときに持ち家を売却して一括返済できるという方法があるそうで、これなら自分で持ち家に引導を渡すことができるかも?今後は、この「リバースモーゲージ」を検討しようと思います。
今日のボタモチ
今日のボタモチは【始末】です。
誰もが生まれてくるときは手ぶらでしたが、死ぬときは荷物まみれです。特に家は最大の荷物ですが、マザー・テレサが軽やかにこの世を去っていけたのも、住居の始末が不要だったからに違いありません。
※今日はボタモチ、1個追加!
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