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60歳までに老後資金3,000万円?どう見てもムリな理由

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無理な作業

今回の記事は、勤め先が倒産したり、自らがリストラに遭ったりなどということは決してなく、定年まで問題なく勤め上げられて、年金と退職金を確実に手にすることができるという方にとっては、全く読む意味がないということを予め申し上げておきます。

老後に必要な資金は最低3000万円?

老後の資金は最低3,000万円といわれていますが、この額はどのようにして導き出されたものなのでしょうか?

現在、夫婦2人分の標準的な年金は、手取りで18万円程度です。一方、定年後の生活費は25万円。85歳までの25年間で、不足分が2,100万円という計算になります。

あと、二人の葬儀代で400万円、残りの500万円が家電の買い替えなど、不定期の出費に充てられます。これが最低3,000万円の根拠です。

60歳までに3,000万円、どうやって用意する?

こんなにいるの?必要経費

働き始めてから60歳までの約35年間のライフイベントとして挙げられるモノを、ざっくり概算

  • 子供の教育:1400万円(2人分平均)
  • 住宅費用:4000万円
  • 親の介護費用:600万円

合計で6,000万円が見込まれます。これらをこなしながら、老後資金の3000万円の準備に取り組むわけです。

思ったより収入は少ないかも

よく生涯賃金2億円と言われていますが、当然これは手取り額ではありません。毎月の給与明細をご覧ください。例えば、総支給額が30万円の場合だと2割程度差っ引かれ、実際に手にできる額は25万円ほどになっているはずです。

つまり、実際に懐へ入ってくるのは1億6千円程度になります。この1億6千万円からさきほどざっくり見た6,000万円と老後資金の3,000万円を引くと、7,000万円しか残りません。

月額だと17万円足らずとなりますが、これで1ヶ月やり繰りできればOKということです。

1ヶ月17万円をシミュレーション

毎月の出費から、別枠設定の教育費と住居費を省いて、食費・水道光熱費・通信費・その他の費用を17万円でまかなえるか?の検証をしてみましょう。

子供2人の4人家族の場合

  • 食費:6万円
  • 水道光熱費:2万円
  • 通信費:2万円
  • 日用雑貨・被服費:2万円
  • 医療費:1万円
  • 保険掛金:2万円
  • 車両費:2万円

ここまでで17万円、こづかいがほしいなら、各出費から少しずつ削って捻出すればOK?いやいや正直いって、かなりタイトです。やっていけそうですか?

見通しは明るくないみたい

さきにあげた生涯賃金2億円は、終身雇用と年功序列賃金を前提にしたものです。

この前提を素直に信じられるという人は、最近よく聞かれる「懲役40年」同様、見通しが甘いと言わざるを得ないでしょう。

また、頼みの綱の退職金ですが、こちらも先が見えません。あれば儲けものくらいに考えておくのが身のためです。

そもそも年金がアテになりませんが

老後資金3,000万円は、年金ありきではじき出されたものです。でも、年金はこの先確実に目減りしていきます。さらに、受給開始年齢も引き上げられてゆくのは避けられないでしょう。

そうなると、60歳から85歳までの不足額は、3,000万円ではすまなくなります。

目減りする年金を補うためには、受給開始年齢を遅らせるという手があります。長生きすればするほど年金受給総額をカサアゲすることができるので、自信のある方はチャレンジしてみるとよいでしょう。

しかしこの場合、年金受取までの空白期間が長期化し、その期間をどうやってしのぐのかという問題が生じます。

やっぱりムリ…じゃあどうする?

アリを目指すにはもう遅い

そもそも現役時代の35年間で、老後の25年まで含めた60年間をまかなおうと考えることにムリがあります。

35年間はひたすら働いて貯め込むアリ人生で、リタイア後はひたすら遊んで暮らすキリギリス人生、こんなライフプランは、すでに年金をほぼもらい尽くした方々だけに当てはまった、過去の遺物です。

今から同じモデルを目指してひたすら働いても、貯め込むゆとりがあるかどうか心許なく、せっかく貯め込んだモノが腐ってしまわないかも心配です。

貯め込んだモノの価値が、いざ使おうというときに目減りしてしまっているということは、今後充分にあり得ることなのです。

アリとキリギリスの止揚・昇華をめざす

永ちゃんの「アリよさらば」という歌が好きです。基本ヘタレの筆者は、この歌に何度もカツを入れてもらいました。

しかし、子供が無事独立して、自らの今後を考えるようになった今、「子供に迷惑は掛けられない」と強く思うようになったのです。年を取ったということでしょうか?

筆者自身は倒れて本望でも、子供にトバッチリが行ったのではたまりません。老後の準備に出遅れてしまったからといって、このまま黙って下流に流れ去っていくわけにはいかないのです。

アリでもない、キリギリスでもない、新しいモデルを見つけることが必要でしょう。もしくは、働き者のキリギリスにスライドしてみるとか。

今日のボタモチ

今日のボタモチは【不測】です。

想定外だったので…という言い逃れは通常許されません、集めた不測をじっくり炙ってみると、隠れていたものが浮かび上がってくるかも?

※今日はボタモチ1個追加!

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若杉ひふみ
兵庫県生まれの兵庫県育ち
アラ50のO型
現在、昼間は介護予防事業、アフター5はエイジレスライフ実現への考察と実験に勤しむ日々です。
介護予防につながるエイジレスライフの奥義は、好奇心を失わないこと。その実践として「興味本位」な毎日を過ごしています。おいしそうなボタモチはとにかく食べてみよう!ということで、新たな世界との出会いに加え、足腰が強くなるというおまけも付いてきました。
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