ますますひとりっ子が増えています。きょうだいが多ければいいというものでもないけれど、もし、子育て費用が心配でふたりめのお子さんをあきらめているのなら残念です。
今回は、筆者が実践した教育費を抑えるコツをご紹介します。
子育ての費用は1人3,000万円?
こんな話を聞くと、怖くなってふたりめのお子さんをあきらめてしまいそうですね。
でも、いきなりドーンと3,000万円が飛んでいくわけではありません。まずは、巷で言われる3,000万の内容をみてゆきましょう。
義務教育終了までに1,800万円?
概算ですが、就学までに600万円小学校6年間で700万円、中学校3年間で500万円ほどかかるのだそうです。これを見ていくらなんでも高すぎない?と疑問を感じる方が多いのではと思います。
この費用の中には、食費・被服費・日用品費などの生活に必須の費用や、レジャー費・預貯金も含まれているのです。
確かに子供を持たなければ発生しない費用ですが、わざわざ子供費として切り分けるのは難しく、通常家計の食費・被服費などに組み込んで考える方が多いのではないでしょうか?
子育て費用、実はそんなに掛からない
子育て費用とされるものの多くは、通常の家計費とダブって計上されていて、一般に小・中学校で必要とされている学費・教育費は350万円程度のものなのです。
また、この学費・教育費のうち、学校外教育費と学校外活動費といった費用が、それぞれ4割と2割を占めています。
つまり子育て費用3,000万円といっても、やりくりや選択次第でどうにでもなる費用が、大半を占めているのです。
教育費を抑えるコツ
学費・教育費の6割を占めている、学校外教育・活動費を検討してゆきましょう。
学校外教育・活動費とは習い事や塾、部活動などで必要となる費用で、ここを削ることが教育費を抑えるコツなのです。
その習い事、ほんとうに必要?
よその子はなにを習っているの?
筆者の周囲では、幼児期から小学校の間、スポーツや音楽、お勉強系の習い事を2~3種類ほどさせているご家庭が多かったようです。
スイミングや英語、ピアノ、習字、くもんなどでした。月謝がそれぞれ5,000円~1万円なので、だいたい月額1~3万円、道具や検定代などを考えるともっとかかっているはずです。
各家庭の経済状況や教育方針にもよりますが、我が家ではとても考えられませんでした。小学校入学まで、我が家の子供たちは一切習い事をせずに、遊んで過ごしたのです。
イチオシの習い事とは?
小学校に入学すると、それまで一緒に遊んでいたお子さんたちも習い事を始め、遊び相手がいなくなってしまいました。
そこでしかたなく、子供がひとりで通える手頃な習い事を探してみたところ「そろばん教室」が浮上、週に3回の授業で月謝5,000円、1回あたり500円足らずです。
学習時間と往復時間を合わせた2時間、子供を拘束してくれるうえ、学齢の異なる新しい友だちもでき、 実に対費用効果の高い習い事でした。
何かひとつだけ習い事をさせたいとお考えの方には、そろばんを強くおすすめします。ただし、そろばんをやったからといって、算数が得意になるとは限りません。実験台の上の子も超文系でした。
けれども、算数の宿題をひとりで片付けられる程度の効果は十分にあり、これだけでもかなり助かりますね。
やっぱり塾は必要?
親は知らない塾のムダ
小学校も高学年になると学習塾へ通うお子さんが増えていきます。学校の教育力に不安を感じる方もおありかもしれませんが、公立の中学・高校へ進学させる予定なら、塾は必要ありません。
子供たちは意外と忙しく、学校の宿題や友達との付き合い、自分の興味・関心にそった活動、ぼ~っとするひとときなどの時間を考えると、塾へ通うのはかなりハードです。さらに塾の宿題も加わり、いよいよ寝る時間を削るしかなくなります。
筆者の子供たちの話では、学校に塾の宿題を持って来る子たちがいて、みんなで手伝っていたのだとか。これではお金を払ってよその子の学力を強化しているようなものです。
塾で効果の上がるお子さんとは
何より、忙しすぎると雑に片付けるようになってしまうことが問題です。
時間がないので、じっくり腰を据えて課題に取り組むなどということはできません。さっさと答えを出し、間違ったところを検証することもなく次へ進むしかなくなります。
こんなことで学力が高まるのかは疑問で、処理能力がよほど高いお子さんでなければ、正直言って塾の効果は少ないように思います。
部活は中途半端
学業より部活?
中学校に入ると部活が始まります。学校によっては部活に大変チカラを入れていて、朝練や土日の遠征などで、親まで振り回されます。
部活でクタクタになって子供の学業に響くようでは困りますし、ユニフォーム代や消耗品代もバカになりません。
部活で進学が有利に?
確かにスポーツ推薦や朱書きなど、部活で高校進学が有利になる場合もあります。
しかし、最低でも県大会出場レベルで、かつ合否判定のボーダーから離れすぎていないことが必要となります。部活での進学は案外厳しいのです。
部活はなんのため?
部活は人間形成に役に立つという声も聞かれます。しかし、教育のゴールは就職というのが現実です。
大学のサイトには就職率が記載されており、新設の学校が就職率の高さで偏差値急上昇という事例もあります。筆者も子供が自力で食べていけるようにするため、学費を捻出してきました。
部活で食べていけるところまで行くにはムリがあります。プロを目指すには足りないし、学業の足は引っ張るし…。
これではいくら部活が人間形成に役立つとしても、ほどほどにしておかないと後で困ります。
お楽しみレベルでやれる範囲にしておくのが正解ではないでしょうか。
金はなくとも子は育つ
今回は、学費・教育費のうち、6割を占める学校外教育・活動費について述べてみました。ここまで読んで、習い事や塾は必ずしも必要ではないことを感じて頂けたのではないでしょうか?
次回はお金を掛けずに大学卒業まで漕ぎ着けるための戦略についてです。
今日のボタモチ
今日のボタモチは【選択】です。総花的にあれもこれも手を出していては、どれも中途半端に終ってしまいます。
優先順位、あるいは劣後順位をつけて、後は思い切って切り捨てることが、おいしい果実を手にする秘訣です。
※今日はボタモチ1個追加!
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