ふるさと納税で節税できると聞いてやってみたところ、自己負担金が2000円を越えてしまったという声がよく聞かれます。ふるさと納税で控除される金額は、所得との兼ね合いで変わってくるからです。
控除される金額は所得だけでなく、家族構成や他の控除額などで変わってくるためあくまでも目安となりますが、今回は自己負担金2,000円以外の納税額を全額控除にするにはどうすればいいのかについて、みてゆきたいと思います。
ふるさと納税の自己負担2,000円とは
ふるさと納税は寄付金の一種で。寄付した金額から2000円を引いた額について、上限はありますが所得税と住民税から原則として全額が控除される制度です。
よく知られている自己負担金2,000円の根拠は、2000円を越えた部分が控除されることにあります。自己負担金が2,000円を越えてしまったという方は、控除を受けられる上限以上の金額をふるさと納税で寄付したのです。
ふるさと納税で控除の上限はどのくらい?
控除の上限額は寄付する本人の年収や扶養家族の年齢・人数などで変わりますが、だいだいの目安としては所得金額の1.5~3%前後とみておけばよいでしょう。
ここで注意したいのは、所得と収入は別モノであるということです。サラリーマンの場合なら給与や賞与の合計が収入となり、ここから給与所得控除額を引いたものが所得となるのです。例えば年収が300万円の方なら以下のようになります。
ふるさと納税で受けられる控除額は所得額・192万円の1.5%前後、つまり2.8万円程度が上限の目安となるのです。
ふるさと納税で全額控除をめざそう
寄附金控除で軽減される税金はできるだけ最大化させたいものですね。控除額が多くなるのはどのような人なのかをみてみましょう。
年収が多い人
ぶっちゃけて言ってしまうと、年収が多いほど控除額は多くなります。先ほどの例で上げた年収300万円の方だと控除の上限は2.8万円でしたが、1,000万円の方の場合だと以下のようになります。
ふるさと納税で受けられる控除額は所得額・780万円の2.3%前後、つまり17.6万円程度が上限の目安となるのです。
扶養家族が少ない人
年収325万円で独身あるいは共働きの方だと、ふるさと納税での控除額の上限は3.1万円程度ですが、夫婦+大学生と高校生の子どもありなら3,000円まで減ってしまいます。
年収が1,000万円ならそれぞれ17.6万円/14.4万円となり、差額については年収が違ってもあまり変わりません。
つまり税金をたくさん払っている人
これらのことからわかるように、ふるさと納税でたくさんの控除を受けられるのはたくさん税金を払っている人なのです。
ふるさと納税において支払った税金以上のお金が戻ってくることはないため、そもそも税金をあまり払っていない方の場合、戻ってくるお金は雀の涙…ということになりかねません。
ふるさと納税が期待外れになる人
節税効果が期待外れになってしまうのは、税金をあまり払わなくてもいい人となります。
先にご紹介したような年収が少なかったり扶養家族が多かったりする方のほか、次に挙げるような方の場合だと自己負担額が2,000円以上になってしまうことが多いようです。
住宅ローン控除や医療費控除を受けられる人
住宅ローン控除や医療費控除で税金が戻ってくるため、すでに支払う税金は少なくなっています。
とくに住宅ローン控除は節税効果が高く、最大で年額40万円(認定長期優良住宅・認定低炭素住宅なら50万円)の税額控除が受けられるのです。そのため、ふるさと納税を行っても思ったほどの節税効果は期待できません。
個人型確定拠出年金(iDeCo・イデコ)を利用している人
イデコを利用すると、社会保険料控除が増えるので住民税額が減るのです。
同時にふるさと納税の控除額も減ってしまうため、自己負担額を2,000円に押さえるためにはふるさと納税を少額にしておく必要があります。
★最後の仕上げを怠りなく!
今日のボタモチ
ふるさと納税で税金を取り戻そう
いくら戻ってくるか事前に確認
ふるさと納税で自己負担を2,000円で抑えながら最大限の控除を受けられる寄付額を確認したい方は、次の計算式をお使いください。
税金をあまり払わなくてもよい方の場合、ふるさと納税をやりすぎると自己負担金がかさんでしまい、普通に「お礼の品」を買ったのと変わらない状態になることもあるのです。
ユニークな品物やサービスに釣られてついあれこれと寄付したくなりますが、一度しっかりと控除額を確認してからにされることをおすすめします。
今日のボタモチ
今日のボタモチは【天井】です。
目いっぱいまで天井を狙いたいのは人情ですが、なかなか難しい。今回はこのくらいで勘弁してやるか?
※今日はボタモチ、1個追加!
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