会社にいると報告書を書く機会はとても多いものです。入社直後の研修レポートを皮切りに、ルーティンの日報や出張・会議・調査報告書、あるいはクレーム対応や事故報告書など、業務の合間に仕上げなければならないものはたくさんあります。
多くの場合フォーマットがあるのでそれにしたがって書けばよいのですが、フォーマットがない場合にはどう書けば良いのか戸惑うものです。また、フォーマットがあっても所感の部分には毎回頭を悩ましている…という方もおられるようです。
今回は、やたらとおまかせの報告書が多かった現場で揉まれた筆者が、フォーマットがない報告書をサクサク書くにはどうすればよいのかについてご紹介します。
報告書の書き方 フォーマットがないなら
報告書は何のために書く?
多くの会社では、各種書類にフォーマットが設けられています。日付や項目を上書きする程度でOKのライトなもの結構あり、正直こんなものが役に立つのかと思われるかもしれません。
しかし、会社から求められる報告書は「情報の共有」「記録の保存」という大きな目的があります。現場の人は毎日見ていることであっても、報告書を読む人にとっては大切な情報源であり、履歴として見返すことができるように残しておくべきものなのです。
フォーマットがないとき何をどう書くか
新しく始めるプロジェクトやこれまでなかった案件についての報告書なら、フォーマットがないということは充分考えられます。
しかし、会社であればこれまで作られてきた膨大な報告書があるはずなので、それらを参照すればよいのです。記載事項としては、おおむね次のようなものが挙げられます。
- 日時
- 場所
- 報告書作成者の氏名
- 関係者の氏名・人数
- 報告書の表題
- 本文
- 所感
イベント開催後の報告書であれば「開催日時」「開催場所」「自分の氏名」「開催側の氏名や人数」「参加側の氏名や人数」「◯◯イベント実施報告書(表題)」に続いて、本文・所感を記述すればだいたいOKです。
本文には実施概要・プログラム・実施結果・会場概要などを書きますが、箇条書きにしたり見出しをつけたりすると読みやすくなります。
一般的な報告書のスタイルとしては「時系列に沿って」「起承転結で」「結論から」などいろいろとあってどれを選べばよいか迷いますね。
そんな時は、すでに書かれている他の報告書のスタイルに合わせて書くか、提出を求めている人に確認してから書けば問題ありません。
報告書に盛り込みたいこと
報告書は「情報の共有」「記録の保存」という目的で作成されますが、書く側として気を付けたいことは、「読み手が何を求めているか」を考えるということです。
事実を全て日報風に書いたものを読みたいのか、結論を求めているのか、書き手の意見を求めているのかなど、読み手の求めていることはさまざまです。読み手の求めていることが書かれていなければ、その報告書は書き直しを命じられる羽目になるでしょう。
ついでに読み手に知っておいてほしいことを書いておくこともおすすめです。インプットしてもらっておけばどこかで役に立つかも?
誤字・脱字などはしっかりとチェック
人間がすることにはミスがつきものです。しかし、誤字・脱字が多い報告書からは書いた人のルーズさが感じられてしまいます。
また、語尾が統一されていなかったり、漢字や慣用句の言い回しが間違っていたりすることも避けたいものです。無理して難しい文言を使うほど、ミスのリスクは高くなります。平易な言い回しを心掛けましょう。
書き終えてすぐに提出せず、一息入れてから読み直すとミスを発見しやすくなります。お手洗いなどに立ってから見直すことがおすすめです。
一番大切なのは提出期限
報告書だけでなく、仕事で最も大切なことは期限を守ること。仕事の多くは自分ひとりで完結しているものではなく、自分の後ろで誰かが待っているということを忘れないようにしたいものです。
また、期限ギリギリではなく早めに提出すると喜ばれます。期限が切られていな場合には、いつまでに仕上げればよいのかを確認しておきましょう。
報告書の書き方 枚数は何枚がいい?
報告書の枚数が指定されていればそれに従えばOKです。特に指定がない場合には、他の報告書を参照してそれに合わせておくのが無難でしょう。
最近では「A41枚」がもてはやされているようですが、必ずしもそれが正しいとは限りません。もちろん冗長な文章は避けなければなりませんが、特に指定されていないなら無理やりA41枚に収める必要はないでしょう。
報告書で所感の書き方は?
頭が痛い所感の書き方
客観的な事実を書くのは簡単ですが、報告書で頭を悩ませるところは所感でしょう。辞書的には「所感」とは「感想」という意味合いになりますが、ビジネス文書では見解や今後に向けた提案などを書く必要があります。
報告書に書いた内容を踏まえたうえで反省点や改善点、今後の方針や考察などのようなものが求められているのです。つまり所感とは書き手のアウトプットであって、ここにこそ自分が報告書を書く意義があるということになります。
一歩進んだ所感の活用法
読み手は、所感から書き手の人間性や価値観を読み取ることができます。そこで所感を読み手に自分を知ってもらうための伝達手段と考えて、積極的に活用してみてはいかがでしょうか?
とはいえそう難しく考える必要はありません。報告書を書く対象となった出来事に臨んで何らかの感想を抱いたなら、それをそのまま書いた後に続けて、そこから得た教訓や今後への指針などを書き加えれば大丈夫です。
報告書の書き方は慣れるが一番
場数を踏めば誰でも書ける
報告書を書くのが嫌いという方は結構おられます。しかし放っておけば書かずにすむというものではなく、時間が経つほどに書くのが難しくなってしまうものです。
記憶や感想がフレッシュな間にさっさと書いてしまうことが、一番早く片付けるコツでしょう。嫌々ではなく、どうすれば簡潔に手早く書けるかを考えながら書きあげ、注意を受けたことを踏まえて書き直せばよいのです。場数を踏めば誰でも書けるようになりますよ。
今日のボタモチ
今日のボタモチは【節目】です。
やりっ放しだと得られるものは少なくなってしまいます。忙しいときほど意識的に振り返りの機会を持つことは、日々小さな節目を作ることにつながると思うのです。
※今日はボタモチ、1個追加!
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