鞆の浦の保命酒を買うならどこで?ケーキや酒粕も欲しいなら

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鞆の浦

以前「仙酔仙人(せんすいせんにん)」というとてもおいしいパウンドケーキをいただき、その味を忘れられずにいました。仙酔仙人は、鞆の浦で保命酒(ほうめいしゅ)をたっぷり使ったパウンドケーキで、しっとり芳醇な味わいとまろやかな口どけが魅力的なスイーツです。

このおいしさを醸している保命酒もぜひ飲んでみたいと思っていたところ、友達が鞆の浦へ日帰り旅行に誘ってくれました。今回はそのレポートです。

鞆の浦の保命酒を買うならどこで?

鞆の浦の保命酒とは

保命酒はもち米を主に使った甘口の酒に16種類もの生薬を溶け込ませたリキュールで、万治2年(1659年)に製造が始まりました。万治2年は、忠臣蔵でお馴染みの大石内蔵助が生まれた年でもあります。

大阪から鞆の浦に移住してきた中村吉兵衛が、漢方の知識を生かして保命酒を創り上げました。江戸時代には福山藩の庇護を受け、諸大名への贈答用などに多く用いられたそうです。かつて保命酒を飲んだ有名人としては、頼山陽や三条実美、ペリー提督などがいます。

保命酒に使われる生薬は、地黄・川芎・芍薬・当帰・沢瀉・茯苓・白朮・肉桂・甘草・杏仁・葛根・丁字・砂仁・山茱萸・山薬・檳椰子の16種です。いずれも滋養強壮・冷え性・疲労回復などに薬効があるとされているもので、身体を温め元気を養ってくれます。

養命酒との違いは?

1字違いでよく似た名前の養命酒は、第二類医薬品に分類されるものです。歴史は養命酒の方が古く、含まれている生薬は、烏樟・益母草・紅花・鬱金・桂皮・丁子・地黄・淫羊藿・肉蓯蓉・杜仲・芍薬・人参・防風・反鼻・烏樟の14種となっています。

同じように生薬がふくまれた保命酒は、あくまでリキュールであって薬品ではありません。そのためか、養命酒に比べるとおいしくて飲みやすいように感じられます。

保命酒はどこで買えるの?

保命酒の製造元は鞆の浦に4店あります。

筆者が実際に訪れて保命酒を試飲したのは、「岡本亀太郎本店」と「入江豊三郎本店」です。

岡本亀太郎本店

江戸時代に保命酒を独占的に製造販売していた中村家から、明治に入って伝統の技と道具一式を譲り受けたのが岡本亀太郎本店です。

保命酒に含まれている生薬は基本的に同じものなのだそうですが、配合の割合など微妙な点で違いかあり、それが味わいの差になっているのだとか。岡本亀太郎本店のレシピは中村家のオジリナルに最も近く、濃厚な味わいが特徴となっています。

また、店舗建物はもともと福山城内にあった長屋門を移築したもので、江戸時代初期の福山城郭内の遺構として大変貴重な建物です。福山市の重要文化財に指定されていて、建物を見るだけでも値打ちモノですよ。

入江豊三郎本店

入江豊三郎本店の保命酒はオンザロックで供されているためか、岡本亀太郎本店のものに比べるとサラリと飲みやすい味わいです。

明治に入り中村家が保命酒を独占醸造できなくなって以降、いくつかの醸造元が保命酒を作りはじめました。入江豊三郎本店もそのひとつで、以来戦時中も途切れることなく毎年保命酒を造り続け現在6代目となっています。

店舗の奥にある仕込蔵は200年ほど前の建造物だそうで、今でもここで保命酒を製造しているのだそうです。店内の資料コーナーでは保命酒の徳利をはじめ、古い看板や量り売り用の大徳利など昔の道具類などが展示されています。

4店舗の保命酒を一度に買えるのはココ!

鞆の浦総合おみやげセンター(ともてつバスセンター)では、鞆の浦のお土産を数多く取り揃えています。ウオヒサの竹輪や阿藻珍味の尾道ラーメンをはじめ、蔵元4店の保命酒も一挙に手に入れることができるのです。

また仙酔仙人はもちろんのこと、保命酒を使ったミニたい焼きや紅葉まんじゅうなど新顔のスイーツも販売されています。

ルックスもかわいい☆保命酒酒加寿麹入りたいやき5個入り700円(税込み)

鞆の浦総合おみやげセンターには軽食をとれるイートインスペースもあり、ご当地グルメの「たこボール」や「鞆の浦コロッケ」もここで食べられます。

《鞆の浦総合おみやげセンター》

  • 住所:広島県福山市鞆町鞆416
  • TEL:084-982-3200
  • FAX:084-970-5105
  • 営業時間:9:00〜19:00
  • 定休日:年中無休

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保命酒の飲み方は?

保命酒の飲み方はオンザロックや水割り・ソーダ割りが一般的ですが、ナイトキャップとして温かいミルク割りにすると、心地よい眠りに誘われるでしょう。

また甘味が強いのでシロップのように使うことも可能で、パンケーキやヨーグルトのほかホットティーにも合いますよ。

絶品!鞆の浦の保命酒入のパウンドケーキ

仙酔仙人は鞆の浦の保命酒を使ったパウンドケーキで、1950年創業の洋菓子店・マロンドールの製品です。

焼き上げたパウンドケーキのひとつひとつにハケで丁寧に保命酒を染み込ませてあるので、保命酒の味わいがそのまま生かされています。お酒がたっぷり含まれているため、お子さんやアルコールに弱い方はご注意ください。

しっとり芳醇な味わいとまろやかな口どけがたまりません。

そのおいしさは世界的にも認められ、仙酔仙人は2006年から2008年までモンドセレクション特別金賞を3年連続で受賞し、2008年には国際優秀品質賞も受賞しました。

価格は1本1,286円(税別)、日持ちは約30日間と長持ちするので手土産にも最適です。

《マロンドール》

  • 住所:広島県福山市多治米町1丁目6-11
  • TEL:084-954-0925 FAX:084-957-8370
  • 定休日:火曜日(火曜日が祝日の場合、翌日休業)
  • 営業時間:AM10:00~PM8:00
  • 駐車場:10台

なお仙酔仙人は、山陽自動車 福山SA(上り線)「パヴァリエ ローズマインド福山」内の「マロンドール・サービスエリア店」や、先にご紹介した「鞆の浦総合おみやげセンター」でも購入できます。

鞆の浦の保命酒の酒粕「保命酒の花」とは?

保命酒の花とは、保命酒の酒粕のようなものです。保命酒の原酒を搾る際にできる粕を、味醂と砂糖で味付けしてあります。薬草エキスは入っていないので、みりん粕のようなものと思えば正解でしょう。

お店の方のお話では、「そのまま食べるのが一番おいしい」そうで、他には酒粕のように甘酒にもどうぞということでした。

筆者が実際に食べてみたところ、ほんのり甘くまろやかな味わいで、お酒の味は強くありません。製品自体が甘いので、甘酒にするなら砂糖は入れず、生姜を少し加えるといい感じです。

そのまま食べるのもいいですが、ナッツやドライフルーツにも合うのでおつまみとしてもいけますよ。また味噌和えや白和えに加えれば、お料理にもおいしくいただけます。

価格は180g入り260円(税込み)で賞味期限は75日です。

鞆の浦に行ったらぜひ保命酒と仙酔仙人を

潮風が心地いい鞆の浦のまち

今回の鞆の浦ツアーでは仙酔仙人と念願の再開を果たしたうえ、保命酒の製造元を訪れての試飲もできて大満足!

鞆の浦は景色も素晴らしく、潮風に吹かれながらの散策は実に心地よいものでした。春の陽射しにキラキラと輝く瀬戸内海に浮かんだ島々の眺めは、小柳ルミ子が歌う「瀬戸の花嫁」のメロディーのようなのどかさで和みますよ。

なお、現地で調達したお土産の価格は取材当時のものです。

今日のボタモチ

今日のボタモチは【邂逅】です。

久しぶりに会った相手が記憶のなかの姿と実態がかけ離れてしまっていた…ということはよくありますが、変わっていたのは自分の方だったということもあります。

仙酔仙人は変わらぬおいしさで筆者を迎えてくれたので、筆者も変わりなく過ごしてきたということでしょうか。

※今日はボタモチ、1個追加!

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