相続には戸籍謄本が必要!集め方は?期限はあるの?

記事内に広告が含まれています。

三世代家族

相続なんて財産がある人だけの問題でしょ?とお考えなら、それは違います。人間は誰もが手ぶらで生まれてきますが、この世を去るときにそういうわけにはいいきません。相続は預金口座から持ち家まで幅広くかかわってくるものなのです。

今回は、相続で必要になるのはどんな戸籍なのか、集め方や期限はどうなっているのかなどについて、実際に自分の戸籍を集めてみた筆者がレポートします。

相続には戸籍謄本が必要

相続で必要となる戸籍謄本は、本籍地の市区町村で取れる1枚だけではすみません。相続で必要となる戸籍は、生まれてから亡くなるまでの全てのものなのです。

戸籍は何のためにあるの?

戸籍は現在の身分事項の記録で、日本国籍を有することを証明するものです。身分事項とは出生・婚姻・養子縁組・離婚・認知・死亡などのことをいいます。

戸籍は住民登録(住民票)とよく勘違いされていますが、住民票は居住実態つまり今どこに住んでいるかを示した記録のことで、身分事項は記録されていません。なお、紛らわしい戸籍謄本と戸籍抄本の違いは以下のとおりです。

  • 戸籍謄本:戸籍全部事項証明書ともいい、記載事項は戸籍に入っている全員分
  • 戸籍抄本:戸籍個人事項証明書ともいい、記載事項は戸籍の中の一部の人だけのもの

本籍地と住民登録地の違いは?

本籍地とは戸籍が保管されている市区町村のことで、どこにするかは自由に決められます。最も人気が高い本籍地は「皇居」で2位が大阪城、3位は阪神甲子園球場だそうです。

出生地や住民登録地と本籍地が異なっていることはよくあり、筆者の場合で本籍地は2回変わっています。1回目は婚姻によって夫の実家に、2回目は夫の両親が亡くなったため自宅の住所に変わりました。

戸籍謄本はどこでとれる?

戸籍謄本は本籍地である市区町村でしか取ることができません。

以前は役所が開いている平日の昼間しか対応していませんでした。しかし、最近ではコンビニ交付を利用すれば年末年始を除く6時30分から23時まで戸籍謄本が採れるようになり、大変便利になりました。

コンビニ交付はマイナンバーの個人番号カードを持っていれば利用できるサービスで、本籍地と住民登録地がある市区町村で対応しているところが多いようです。

もし本籍地が遠くて現地まで行くのが大変なら、戸籍謄本などを郵送してもらうことも可能です。

相続に必要な戸籍謄本の集め方

亡くなったときの戸籍だけではダメ

相続では、被相続人が亡くなったことと法定相続人が誰なのかを証明する必要があります。例えば、父親がなくなり子供が相続人となる場合なら以下のものです。

  • 父親の出生から死亡まで全てつながった戸籍謄本など
  • 法定相続人全員(子供たち)の現在の戸籍謄本

「父親の出生から死亡まで全てつながった戸籍謄本など」とは、父親が亡くなったことがわかる除籍謄本(最後の戸籍謄本)からさかのぼって、出生までの戸籍にたどり着くまでの間をすべて埋められる諸々の戸籍を指します。具体的には以下のものです。

  • 父親の死亡が記載された最後の戸籍謄本(除籍謄本)
  • 戸籍が電子化される前の改製原戸籍
  • 戸籍法改正前の改製原戸籍
  • 父親が結婚する前に入っていた祖父母の戸籍謄本(除籍謄本)

そんなにたくさんの戸籍がいるのか?

事例のようなケースで実際に父親の戸籍をたどっていくと、認知や養子縁組をした子供が見つかって大問題が勃発するようなこともありえます。

このような事実は、本籍地の変更や結婚などによって新しくなった戸籍には記載されていないので、これまで発覚しなかったのです。

相続では法定相続人全員が明らかになっていなければなりません。そのために父親が生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍が必要となるのです。

除籍謄本や改製原戸籍って?

自分で戸籍を新しくする以外に、戸籍法の改正や戸籍の電子化によっても戸籍は新しくなるのです。結婚や死亡、転籍などによって戸籍から抜けたことがわかる戸籍を除籍謄本、戸籍法改正や電子化で古くなった戸籍を改正原戸籍と呼びます。

請求先は、除籍謄本なら当時の本籍がある市区町村役場、戸籍の改製原戸籍なら現在の本籍がある市区町村役場、除籍の改製原戸籍なら除籍当時の本籍がある市区町村役場です。

実際に筆者が現在から出生までの戸籍をとってみたところ、次のようにつながりました。

  1. 現在の戸籍謄本
  2. 戸籍の電子化前の戸籍(改製原戸籍)
  3. 前の本籍地からの除籍謄本
  4. 戸籍の電子化前の戸籍(改製原戸籍)
  5. 婚姻による除籍謄本

なんと、5の除籍謄本の文面はほとんどが手書きでした。

1・2は現住所の自治体A、3・4は夫の実家があった自治体B、5は筆者の実家があった自治体Cで取りましたが、A・B・Cは隣接しているので半日もあれば充分でした。

しかし、本籍地が遠方だったり何度も本籍地を変更していたりすると、大変なテマヒマが掛かりそうですね。

発行手数料はいくら?

発行手数料は戸籍謄本が450円なのに対し、除籍謄本と改製原戸籍は750円となっています。

以前は政令で手数料が定められていたため全国どこでも同じでした。平成12年から各自治体が条例で決めるようになりましたが、現在も手数料は全国ほぼ一律となっています。

因みに筆者のケースでは、戸籍謄本1部+除籍謄本2部+改製原戸籍2部の合計3,450円が必要でした。

改正自由は「平成6年法務省令第51号附則第2条第1項のよる改正」となっています。これは戸籍の電子化による改製のことで、現在ほとんどの自治体が電子化しているので、多くの場合、否応なく改製原戸籍代の750円が付いてきます。

なお、2017年1月の段階で北海道夕張市・東京都御蔵島村・京都府笠置町は電子化の予定はなく、新潟県加茂市は未定なのだそうです。

相続で必要な戸籍謄本に期限はあるの?

相続手続きはかなり面倒

遺産相続に関わる手続きはたくさんあり、それぞれに期限があります。例えば、相続したくない遺産がある場合の「限定承認」「相続放棄」は、相続が開始されたこと知ったときから3ヶ月以内に行わなければならないのです。

法定相続人全員が明らかになっていなければ、相続手続きを始めることさえできません。本籍地が複数回変わっていたり離婚歴があったりすると、相続に必要な戸籍を集めるだけでもかなりの時間が必要となるのです。

古い戸籍謄本に有効期限はなし

パスポート申請などで必要となる戸籍謄本・抄本には有効期限がありますが、除籍謄本や改製原戸籍では記載内容が変わることがないため、特に有効期限は定められていません。

ただし、銀行など預貯金の相続手続きでの戸籍謄本関係書類は3か月以内と指定されているようです。

そこで提案したいのが、終活の手始めとして戸籍を集めてみることです。予め出生から現在までの戸籍謄本などがそろっていると、面倒な相続手続きがかなり省力化できます。

法定相続人でちょっと「ワケあり」の人が見つかれば、今のうちからコンタクトをとっておくとよいでしょう。葬儀に見知らぬ人が現れて大騒ぎになるといった、映画のような事態を避けることができますよ。

★戸籍は銀行口座の凍結解除にも必要

戸籍謄本集めは今すぐできる相続手続き

戸籍集めから終活を始めよう

多くのシニアは、子供に迷惑を掛けたくないと願っています。しかし、願っているだけでは何も始まりません。

具体的な行動として、自分の出生から現在までの戸籍を集めることはとてもおすすめできます。また、終活に興味を持っておられるご両親がおありなら、一緒に戸籍集めをしてみてはいかがでしょうか?

ちょっとした旅行気分を味わえますし、ご両親のヒストリーをたどることによって子供である自分自身のルーツもたどることができますよ。

★エンディングノート作りもおすすめ

今日のボタモチ

今日のボタモチは【原点回帰】です。

筆者の戸籍は、世界文化遺産がよく見えるステキなところから始まっています。ここで若き日の両親が新たな人生を始めたのか…としみじみ思うひとときでした。

※今日はボタモチ、1個追加!

コメント

タイトルとURLをコピーしました